広島県呉市「石崎動物病院」

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2016年01月25日(月)

猫の気道閉塞 [News]

●約3カ月 ♀ Mix 名前はこれから
「数時間前から状態が悪く、どんどん弱ってきた」と時間外緊急で来院されました。確かに呼吸状態が悪く、体温は35度以下、チアノーゼ、虚脱がありました。緊急処置をしつつお話を伺いました。症状は急性で、電気コードを咬んだ形跡はありません、また普段から発作、特別な持病もないそうです、つい数時間前まで元気に遊んでいたと言われます。

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●酸素吸入
となると気道あるいは、食道異物により気道が閉塞していることが疑われました。喉を観察するために、硬性内視鏡を一瞬差し込んで喉を観察しました。スタッフが「先生!何か居ました!見えまししたよー!」・・・と。酸素飽和度、血圧が低下していますが、どうしても更なる観察と処置には、抵抗を避けるために鎮静が必要です、時間がありません。素早く血管を確保して、一番優しい鎮静剤を血管内注入し胸に圧をかけました。

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すると、黒い異物が頭をのぞけました。鉗子を使って喉の入り口に微かに見える物体を引っ張り出しました、最初は何者かよく分からず、恐る恐る触りましたが、その正体は服の飾りとなるボンボリだったのです。

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●麻酔の覚醒中
ご存知の通り猫の舌には、返しがついているので、引っかかるものが入ると口側に戻すことができません、その物体がたまたま喉一杯の大きさであり、摩擦抵抗が強かったので、喉まで入ったのですが、食道入口にかけて居座ることになり、呼吸困難⇒虚脱に繋がったのでした。

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●麻酔の覚醒30分後
喉から異物が取れると、血圧が上昇し、徐々に酸素飽和度も上がってきました。30分もすると鳴き声が聞かれ、全てが正常に復したのでした。

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間一髪で亡くなる危ないところでした。時間外でしたがスタッフが未だ沢山残っていので、良いタイミングで救命できたことは何より幸いでした。今後は、せっかく拾い上げた命ですから大切にして欲しいと願います。


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14時08分


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