広島県呉市「石崎動物病院」

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飼い主さん感想文

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犬の慢性アレルギー性皮膚疾患+感想文 [飼い主さん感想文]

●ハルク ミニチュアDax ♂ 11歳
8年前から症状が始まったそうです、治療を行うも徐々に進行してしまい、ステロイドそして次にアポキルを飲んでいても遂には痒みが収まらずSNS情報により遠方から来院されました。

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●皮膚の苔癬化
慢性炎症が継続すると皮膚が硬化し象の皮膚様に皺が発生し、更には黒く変色してしまいます。四肢全ての先端部、臀部が脱毛し苔癬化を生じていました。マラセジア感染が見られ、たくさんの鱗屑(ふけ)が目立ちました。

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お尻の脱毛と苔癬化

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足裏の紅班と肥厚
足の裏は、赤く厚くなり、痒みのため常に舐めているそうです。

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胸部の希薄化
胸の毛も脱毛し薄く変化しています。

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慢性外耳炎
外耳も慢性炎症で黒く変色しています。

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●治療後1ヶ月経過
足先の毛が徐々に生え、苔癬化が軽減しています。

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まだまばらですが、脱毛したお尻の毛が徐々に生えてきました。痒みはありません。

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●治療のポイント
西洋医学では目の前の症状を抑える、あるいはコントロールすることに重点を置きます。よって、慢性疾患であれば永遠に投薬が続き、副作用に怯えることになります。我々が行う治療は、根本原因を探し、大元を治すをことを中心に行います。「木」に例えれば、枝・葉の治療ではなく、幹あるいは根の環境、土の微生物などを正常化することに力を注ぐことです。現代社会の環境は、社会毒(電磁波、化学物質、重金属、塩素など)の汚染に溢れ活性酸素(慢性炎症)を常に発生させる状況であり、身体は酸化した状態が続きます。この社会毒の排除と根本原因を解決しなければ完全な治癒にたどり着くことはできません。
今回は、上記の除去、中和作業と合わせて、食事の変更、減感作を行っています。

●治療後3か月
1か月前とパット見は変わりませんが、よく見ると茶色い毛が増量してきたのが分かります。

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足裏は、周辺の毛が生えてきました。

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お尻の反応は良く脱毛部にしっかりと毛が生えて戻りました。

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途中、急性膵炎になりその期間中は減感作療法を一時中断してしまいました。その後膵炎から無事に復帰し、先週から再スタートしています。痒みがなくなり、西洋医学の薬(ステロイド、アポキル)からの離脱に成功した現在、肥厚した皮膚が徐々に正常化し毛が生えてくるのを楽しみに遠方から通われています。、8年の歳月をかけて作り上げた病状ですので、今しばらく粘り強く治療を続けていただければ幸いです。

●飼い主さんの感想文
ハルクのアレルギー症状が出始めたのは3歳の誕生日を過ぎた頃でした。ロングの綺麗な毛は足、お腹、お尻、尾と全て抜け落ち、体内の皮膚は真っ赤になり、赤い発疹が出て一日中、体や足を噛んだり舐めたりし家中フケだらけでした。そして、足の皮膚は固なり割れ、出血することもしばしば。
8年間通院してアレルギーのフードとステロイドを処方してもらっていましたが、良くなったり、悪くなったりの繰り返しでどうしてあげたらよいか分からない状態になり、また高齢になったこともあり、このままステロイドを飲ませ続けることに抵抗を感じていました。
そんな時、SNSで知り合った方から、石崎動物病院でステロイドを使わない治療をしていることを知り、相談してみることにしました。最初の検査の結果、食べているもの、水、環境、性格など色々な物が原因である事が分かりました。アレルギー用のフードも合ってなく、電磁波などの考えもしなかったものまでがハルクの体に影響を与えていることに驚きました。
フードはハルクに合うものに変え、生活環境もできる限り改善し薬もステロイドから漢方に変えたところ、効果は直ぐにでました!変えて4日目で体の赤みが減り、一日中痒がっていたのが嘘のみたいにかかなくなりました。
表情も穏やかになり体重も減少してしまいましたが、実は今までアレルギーで全身が腫れあがっていたのだと気が付きくことができました。長い間、ずっと痒みと痛みに苦しんでいたと思うと、もっと早く連れてきてあげれば良かったと後悔です。
最初の一カ月は週一回で減感作療法を始めました。一カ月から毛が少し生え始め、硬くなっていた皮膚も軟らかくなりました。二カ月目からは二週間に一回通院し、半年になる今では、尾、お尻、胸の毛はすっかり生えています。足の毛はまだまばら状態ですが、確実に生えてきています。
最初は往復三時間の通院が続けられるか心配でしたが、痒みで目を覚ますことなく静かに寝れるようになり、治療も気持ちが良いようで神経質なハルクがウトウトしている姿をみると、石崎動物病院に連れて行って良かったと思います。
毛が生え揃うにはもう少し時間がかかると思いますが、アレルギーが分からなくなるくらいになることを楽しみに、そして、これからもハルクが痒みや痛みで苦しむことがなく、楽しく生活できるよう気長に治療を続けていきたいと思います。病院を自分の家のように思って「ワン、ワン」吠え、皆さんをビックリさせてしまうハルクですが、これからも宜しくお願いします。


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