広島県呉市「石崎動物病院」

動物に優しく思いやりのある診療をモットーに

News

RSS1.0


2012年01月10日(火)

股関節形成不全と骨頭壊死 [News]

●ポメ 歳 ♂
ホームドクターでレントゲン撮影し「様子を見ましょう!」と言われ、長期に渡り様子を見たが変化が無く、最近は足を上げる時間も長くなったとのことで、ご紹介で来院されました。

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

●レントゲン写真
左右の股関節の状態を観察すると、大腿骨骨頭が受け側(寛骨臼)に入っているのですが、骨頭の位置の違いが分かります。向かって右側は入りが浅く、さらに骨頭部分の一部に黒く抜けが見えます。この状態は、股関節形成不全と骨頭壊死も疑いがあることを考慮する必要があります。
痛みが継続することから、手術で大腿骨頭を切断する計画を立てました。

●術後
摘出した大腿骨の頭部分です。このひび割れは、関節軟骨の骨折の剥離骨折の可能性も考えられます。病理検査を待ちたいと思います。

画像(330x247)・拡大画像(640x480)
画像(330x247)・拡大画像(640x480)

●術後直後
硬膜外麻酔、術中、術後と麻薬による痛みの管理を行いました。翌日から、食欲旺盛で痛みも軽減され穏やかな顔つきになりました。3日後には退院予定です。

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

●病理結果
骨頭組織の皮質領域の一部において、変性/壊死巣が観察され、これら病巣部には線維細胞の増生や血管新生が認めらレッグペルセス病と診断されました。レッグ・ペルセス病とは、大腿骨骨頭の血流障害によって発生する骨と骨髄の壊死を特徴とする疾患であり、循環障害に分類されます。動物では1歳未満の小型犬に多いと言われます。


関連タグ :

17時57分


ページのトップへ

  • お問い合わせ
  • スタッフ募集
  • 石崎動物病院の日々

検索

キーワードリスト

最近の記事

リンク集

powered by a-blog

[Login]