広島県呉市「石崎動物病院」

動物に優しく思いやりのある診療をモットーに

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犬の門脈低形成 [News]

●16歳 ダックス ♀ チャチャ
そもそも、皮膚を痒がる主訴で来院いただきましたが、身体検査で小さな乳腺腫瘍が2か所見つかりました。そして、乳腺腫瘍の手術に合わせて、子宮卵巣を同時に摘出することにしました。

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<下記写真>
中央部に卵巣動静脈を結紮したと思われる糸(矢印;↓)が見えます。左右共に糸が見つかりました、そして、子宮を探すも見つかりませんでした。つまり、飼い主さんのお話とは異なり、既に手術が行われていたことになります。

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●肝臓生検
術前に超音波で肝臓を検査していました。その際、低エコー性な散発的な異常が見つかっていました。血液検査では肝臓酵素の異常はありませんでしたが、カメラ画像の異常があり、急ぎ飼い主さんの許可を得て、肝臓生検、胆汁培養を行うことにしました。

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●培養結果
胆汁の培養結果は、陰性でした。慢性肝炎は感染性、非感染性分類があり、血液検査、超音波検査だけだは、肝臓の原因をつかむことはできず、上記の培養手技を行う必要があります。

●病理検査
乳腺腫瘍は、2ヶ所とも良性。肝臓は、原発性門脈低形成を疑う所見でした。門脈提携性とは、先天性疾患で、多くの小型犬で発見されます。病理学的には、門脈シャントとは鑑別ができませんが、全体の背景(チャチャの血液検査はほとんど正常値)を考慮して診断しました。

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猫の炎症性腸炎 [News]

●チビ助 ♂ 日本猫
「便に血が混じる」主訴で来院されました。身体検査時に指による直腸検査を合わせて行いましたが、出血している様子はなく、繰り返す様であれば改めて大腸内視鏡を行うことをお勧めしました。

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●大腸内視鏡
全身麻酔をかけて、肛門からアプローチし、大腸内の粘膜組織を5か所採取しました。

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肉眼的には、異常がなさそうにみえます。奥の出血は、既に採取した部位からの出血です。

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●病理検査
結果は、腫瘍性変化はなく、リンパ球性、形質細胞性大腸炎でした。原因は、寄生虫、細菌、食事アレルギーなどが考察され、これらの除外診断を行い原因除去をおこなわなければなりません。

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●コメント
便に血液が混ざる状況を放置していては、やはりいけません。また、炎症には、寄生虫、細菌、食事などが関与している可能性があり、猫の場合は食事の除外アプローチが難しく(診断食をたべない)、やむなく原因不明の炎症性腸疾患と診断、治療されることが多いのですが、原因追及できればなにより体に優しい治療になるのです。

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犬の橈尺骨骨折3 [News]

●お嬢 ♀ 6か月 イタリアングレーハウンド
「ジャンプしただけなのにいきなり痛がって足を上げる」主訴で来院されました。足を上げたままなので、骨折を想定して早速レントゲン写真を撮影しました。

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●レントゲン写真

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●ハイブリット型創外固定
以前の小型犬の橈尺骨骨折の件ではレジン(熱で溶け、冷えると固まる素材)処置を載せていますが、今回は、骨折遠位部に距離がなかったために、別の手技で行うことにしました。最近は手術に対する考が変わり、折角治癒にかかわる細胞が集まっている部分を剥離、切除、損傷することなく、つまり、骨折部位を正確に合わせることより、できるだけ低侵襲で行うことに重きを置いています。

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