広島県呉市「石崎動物病院」

動物に優しく思いやりのある診療をモットーに

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断食療法と腫瘍 [News]

●リン ダックスフンド  11歳 ♀
抱いた時に「キャン」と鳴くので病院へ行き、さらにCT撮影してもらうと、腎臓周囲に大きな影があり悪性腫瘍だろうと診断されたそうです。悩んだ末、ドイツ振動協会の紹介により当方へ来院されました。

腹部から触診を行うと腎臓あたりに拳大の塊を感じました。
内容を確認するために早速超音波検査を行いました。
超音波所見だけでは正確に判断できませんが、超音波像の不均衡から悪性腫瘍を疑いました。(下映像)

病理検査による確定診断は行いませんでした、
理由は以下です。
@飼い主さんは抗がん剤を使用するつもりがない。
A外科手術で完全切除ができない。
B外科侵襲で活性酸素が多量に発生する。
Cできることならば西洋医学的治療をしたくない。

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⁂ポイント!
Bは、麻酔(薬剤使用)をかけるだけでも活性酸素が発生し、免疫を低下させるのです。外科手術となるとさらに大量の活性酸素が発生してしまい、腫瘍対応だけでも大変な状況の中、余計な活性酸素の発生は生体を疲弊させます。
また、病理検査の侵襲は、それほどでもありませんが、腫瘍の詳細が分かったところで治療内容が変わることがないので確定診断を行わず、その費用を免疫アップに使用することにしました。

●超音波画像 9月3日(初日)
左腎臓と副腎(過形成;黄色矢印)の間に腫瘍(赤⇒)*が見られます。
*病理検査を行っていないので正しくは腫瘤です。

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大きさは6p×5p程度に見えます。

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●治療
基本治療は断食を中心に行いました。
断食は何より毒出しにすぐれ、野生動物では病気時には必ず始める行為です。なぜ毒出しが必要なのかは、腫瘍、癌も元は慢性炎症から発生します。慢性炎症を起こす炎症物質をこれ以上増加させず、そして、体外へ排泄させるためです。

一般的に「食べないと弱ってしまう常識と強迫観念」がありますが、実は、病気を快復させるためにはエネルギー使用効率を上げる必要があります。免疫力が落ち、エネルギー不足に落ちいっている状態では、食べ物を断って消化作業に費やすエネルギーを節約し、腫瘍対応に専念させてあげるべきなのです。

リンちゃんの場合は、4週間の断食を行いました。7日おきに血液検査、身体検査を行い、状態を詳細に観察しながら行います。特に電解質、血液量、蛋白質量には注意を払いました。

食べないと衰弱してしまうことを心配されますが、断食するとエネルギー節約と共に、胃からグレリンと言う物質が出て、細胞内に存在するミトコンドリアを元気にすることができます。これがエネルギーアップにつながります。

当然、体重は低下(5.35kg⇒3.65kg)しました。
断食中の4週間の間に「震え」を発生しご心配された時期がありましたが、電解質コントロールを行った後は、走って吠えて至って元気に過ごしました。

●超音波画像 10月5日(断食1カ月後)
一カ月前の画像と比較すると明らかに1/5(2p)ほどに腫瘤が縮小しているのが分かります。

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下側に押されていた副腎(黄色矢印)が、腫瘍が小さくなることで元の位置(腎臓頭側)にもどりつつあります。

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断食後は、抗腫瘍作用のある漢方薬とりんちゃんの体に適した安心安全な食事を少量づつあたえながら治療を続けました。

●超音波所見 11月7日(約3か月)
腎臓頭側の腫瘍は縮小(赤⇒:1.5p)しています。初診の映像と比べると特に良く分かります。

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腎臓周辺の腫瘍がさらに縮小し、大きな副腎(黄色⇒)があらわになってきました。
ここで、腎周囲をとりまく腫瘍の中に肥大した副腎が存在していたことがはっきりと分かる像か出現しました。
副腎の肥大は下垂体腺腫による過形成と思われます。
こちらも、同じく治療を行います。
原因はストレスが考えられますが、ストレスの原因を探るには、性格、住環境(飼い主との関係)、食環境を詳細に調べる必要があります。

腫瘍根治まであと1〜2カ月かかると予想しています。

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●超音波画像(来院4か月)
一つ前の画像と比較してみてください、明らかに腎臓周辺を圧迫していた腫瘍塊が無くなっていることが分かります、つまり消えた訳であります
腫瘍は、身体の一部であり、そうならなければいけない交感神経が優位にな環境(解糖系)に体が追い込まれ、それに対応すべく発生するわけであり、その成り立ちを理解する必要があります。そして、その原因はなんであるかを見つめ覚醒することが大切です。よって、その成り立ちが分かれば治療は至ってシンプルとなります。

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●断食療法につてい
断食することで腫瘍の栄養が届かなくなるため、とうぜん消退、消失します。また、胃からグレリンが産出されてミトコンドリアが元気になっていきます。解糖系からミトコンドリア系へシフトさせれるわけです。

一口に断食療法といっても、誰もが適応出来る訳でありません。衰弱が著しい場合には、適応が難しくなります。また、適宜状態を観察、検査しながら慎重に進める必要がある為、頻繁な来院(最低週1回)ができることが条件になります。
そして、既に抗がん剤を使してエネルギーが枯渇した状態では、完治が厳しいことがあります。

●抗がん剤使用について
時に外科療法は必要になりますが、上記のとおり抗癌剤、放射線、(外科手術)など癌3大療法を受けると著しい活性酸素が発生し、免疫がさらに低下することになります。免疫が低下して腫瘍ができているのに、なぜ、さらに免疫を低下させるようなことをするのかが疑問であり問題ですあります。

医師100人に対するアンケート調査がありました。「あなたは自分が癌になったら、抗がん剤を使用しますか?」結果は、99人の医師が抗がん剤を使用しないと答えています。現場に居るものが一番その内容を知っている訳です。
現代医療に流されることなく、何が本当に正しくて適しているのかを冷静に考え選択することが大切です。

体に優しく足を引っ張らない、体を応援できる自然の仕組みを理解した治療と関わることが生き残る本道だと思います。

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猫の十二指腸異物と慢性嘔吐について [News]

●リアン チンチラ 8歳 ♀
「昨日から食欲が突然亡くなり、嘔吐をしている」主訴で来院されました。
とてもおとなしい子のため、活力は不明ですが、
軽度の脱水と体温低下が見られました。
また、血液のスクリーニング検査では、急性腎不全が発見されました。
そして、触診で大きな胃を感じたので超音波検査へ進みました。

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●超音波所見
液体が溜まり大きく拡張した胃の異常所見が見られます。

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液体で拡張した十二指腸とその後方に異物らしき像(影を引く)が見られます。

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●手術
開腹すると直ぐに十二指腸部分に閉塞部を発見しました。
何とか頑張って1pほど移動した様子がうかがえます(腸の充血部分)

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●切開、閉鎖
腸管へのダメージが軽微だったために、異物の真上を最小切開し取り出しました。内容物がお腹に入らないようにして、切開創を縦縫合しました。

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●摘出異物
摘出された異物は「梅干し」でした。
術後飼い主さんにご連絡すると、
「そういえば、よくゴミ箱をあさっているんです!」と。

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●考察(猫の慢性嘔吐について)
少し前から、慢性嘔吐の病歴をうかがい、周波数測定の結果から食事アレルギーの存在をお伝えしていました。「猫は毛玉を吐くもの、だから草を定期的に与えなければならない常識」が世間には浸透していますが、実は毛玉ごときを消化できない胃は異常な状態が発生しているのです。

通常なら骨をも溶かす胃液がある訳ですから、毛玉が溶かされ消化されないのはおかしいことなのです。炎症を起こして機能が十分でないために消化、収縮、蠕動が通常とおりに機能できない異常な状態にあるために毛玉が滞ってしまうのです。

そして、その炎症と毛玉のために、いつも胃腸が重苦しくすっきりしないので、草を食べては嘔吐を促したり、ゴミ箱から色々な物をあさったりする異常行動を起こしてしまうのです。
異物を食べる元の元は胃腸の炎症から来る異常症状で想像されるのです。

猫は当たり前に嘔吐するものととらえず、草を与える前に異常所見と認識して、一度チェックに来院ください。適切な食事選びを行います。
また、根本治療としての減感作療法も選択でき、数カ月後には色々な食事を頂けるように体質を改善することも可能です。

慢性的に憂鬱な胃腸障害をすっきりとさせて、快適な日々が早く送れますように。

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猫の腎不全、その他 [飼い主さん感想文]

●チビ 13歳 ♀ 日本猫
初めて石崎動物病院にお世話になったのが10年前、チビがまだ2歳半の頃でした。生後1ヵ月の頃に交通事故にあったチビを息子が連れて帰り、下半身麻痺のため排泄介助こそ必要でしたが、他は全く手の掛からない子でした。

ある日突然立てなくなってしまい、近くの病院で「何もしてあげられることがない」と告げられました。あきらめかけていた時、知人に「もしかしたら助けてくれるかも」と紹介されて伺ったのが石崎動物病院でした。
その時は、多血症と診断され、数カ月におよぶ瀉血治療で元気にしていただきました。

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それから、10年近くは大きな病気もなく元気に過ごしていたのですが、1年ほど前に膀胱炎になってしまい、久しぶりに伺いました。その時に、東洋医学が主の治療を行いませんかという説明をうけました。これまでも、家族が怪我や病気をした際は、東洋医学で治療をして下さる所に通うことが多かったので、是非、チビもという思いでした。

周波数入りの水や漢方薬など、体に負担の無い治療をしていただきました。膀胱炎が治ったと思ったころ、今度はてんかん発作が起きてしまいました。周波数測定をして頂いたところ、電磁波障害、食事アレルギー、心の問題などなど・・・驚くほどの項目に異常を示しており、正直とてもショックだったことを憶えています。

中でも電磁波障害は深刻で、初めてけいれん発作があった前後からだったと思いますが、常に顔がピクピクする状態でした。自分なりに自宅で改善ができる事はしたつもりでしたが、一向に数値が良くならず、一級電磁波測定士でもある石崎先生が機材をもって自宅まで電磁波の測定に来てくださいました。

するとWifiを止めて有線にしたものの、ルーターが自動的に無線を拾うタイプであったり、電話も子機の無いタイプに変えたはずが、実は無線がついていたり・・・・極めつけは目の前のマンションの屋上にある携帯電波基地でした。
これまでは興味がなく、気づきもしなかったですが、直ぐに指摘されました。先生に引っ越しを勧められるほど(笑)ひどい環境で、あの時は本当に愕然としました。

その後、可愛いチビの為に助言していただいた事は全て実行しました。処分できるものは処分して、使わざるを得ないものに関しては、先生の勧める電磁波ブロッカーを貼り、ルーターは強制的に無線機能を切断する、ホットカーペットは磁場をカットするカーペットをさらに敷くなど。携帯電波基地に関しては撤去してもらうことは不可能なので、高周波防御カーテンを取り付けました。

現代社会で当たり前だと思っていたWifi環境やコードレス電話、IHや家電がどれだけチビを苦しめていたかを知ったと同時に、チビが私の為にも体を張って教えてくれたと思っています。

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その後は、これまでのお水や漢方薬に加えて、数カ月間周波数療法も行いました。これで元気になる・・・・そう思っていた矢先に、生まれて初めて大量の下痢、数日後の突然の吐き気。一日間様子をみてもぐったりしているので受診すると、診断は「腎不全」。この病気がどのようなものか詳しい知識が無かったので、さほどの心配もなく、膀胱炎、癲癇が治ったのだから腎不全も治療すれば直ぐに治る・・・くらいの感覚でしたが、実際はそうではありませんでした。数日間は静脈からの点滴、その後は皮下補液、漢方薬。食欲もなく水も飲まなくなり、どんどん痩せていきました。

猫好きな友人に「覚悟をしておいた方が良い」と言われましたが、覚悟ができるはずもなく、チビに対してもうちょっと一緒に居てねという気持ちと、つらかったらこれ以上頑張らなくていいよという想いで泣いてばかりの日が続きました。

そんな時に、息子が一言。「チビはこれまでも何回も奇跡をおこしとるけん、今回も大丈夫!」と。チビの生命力を信じようと思いました。すると、少しづつですが、食欲が出てきて体重も増え、回復に向かっていきました。

腎不全の数値は下がりましたが、今も貧血と膀胱炎が出ることがあるので、漢方薬と周波数療法は続いています。定期的な血液検査も必要と言われていますし、好・不調の波もありますが、2か月前が信じられないほど元気です。

この2か月で私が先生に教えていただいた事。「飼い主のマイナスな気持ちが動物の病気を作る!」、確かにそうだと思います。チビが愛おしすぎて不安になり、まだ起きていないことまで心配してしまうのです。
落ち着いて考えると分かるのですが、つらそうな我が子を見ていると、口では大丈夫と言えても、心の中では・・・・私の課題ですね(笑)。周波数療法を受けている時間に先生の本を読ませてもらったりして日々修行中です。

まずは来年の13歳の誕生日をお祝いできるよう、そして、いつかはギネスに載れるほど長寿猫になれるよう、これからもチビと仲良く過ごしていけたらと思います。

先生、看護婦さん、これからもチビの事を宜しくお願い致します!!

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