広島県呉市「石崎動物病院」

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膀胱鏡による犬の膀胱結石摘出と破砕 [News]

●再々の尿道閉塞
犬の膀胱結石の成分は、およそ同じ割合で3つのタイプに分かれます。@ストルバイトAシュウ酸Bその他です。今回は、尿分析を行っても成分が不確実だったこと、また、沢山の小さな結石が膀胱内に存在するために3回の尿道閉塞を起したことから、飼い主さんの希望により膀胱鏡を使用した低侵襲結石除去を行いました。

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●超音波検査
腎臓、尿管および膀胱内の結石を観察する際には、超音波検査をルーティンに行います。今回は、尿道閉塞を疑ったケースで、尿道に閉塞する結石が二つ描出されました。この結石はフラッシュして一旦膀胱内へ押し込みました。

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尿道内の2個の結石を認めます。

●膀胱内の多数の結石
尿道に閉塞するとともに、膀胱内には多数の結石が存在していました。

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●膀胱鏡の利用
通常の開腹手術による膀胱結石摘出では、アメリカの専門医でも20%の取り残しがあるという報告があります。よって、取の残し防止に、膀胱鏡の使用は有益です。

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膀胱内の結石を把持するところ

今回は、多くの膀胱結石が存在したので、大きなものは摘出し、他は細かく砕いて排泄を促すことにしました。

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膀胱内の結石を砕くところ

細かく破砕後の膀胱結石

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●採取した膀胱結石
採取した結石は、分析検査へ提出しました。

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●術創
膀胱鏡を使用したため、皮膚切開創は5mmと1.5pの2か所で、膀胱切開創は5mm1箇所で対応しました。小さな切開故に痛みが少なく、翌日からは、痛みがないので、はしゃぎ回っていました。

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●治療
膀胱鏡処置前に、既に尿の細菌培養を済ましていました。ちなみに、人間における抗生剤の耐性菌出現率は、オランダで1%、他ヨーロッパでは、30-40%、日本は、70-80%です。国民が抗生剤を好み、副作用の認識なく、漫然と使用する故の現状です。適切な抗生剤を選択し、高容量を短期間に使用することがとても大切です。


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膀胱鏡による犬の膀胱結石排出 [News]

●あい 日本犬 8歳 ♀
血尿、頻尿が1か月前から続く主訴で来院されました。超音波では、結石を確認するも尿検査では結晶の手掛かりがありませんでした。
この度、麻酔下で膀胱鏡で検査を行うことにしました。

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●膀胱鏡
膀胱鏡は、腹腔鏡と同じく、2.7mmのカメラを外套に挿入し、テレビカメラを観察しながら結石を把持したり、組織検査を行う機材です。残念ながら猫、小型犬では、口径が合わずに使用できないこともありますが、膀胱鏡を使用することで、切開なしに、あるいは、小切開で手術が行えることで痛みの大きな軽減と早期回復につながります。

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●膀胱内結石
膣から上記の器材を挿入して膀胱内を観察しました。右側に見えるのが小さな結石集塊です。膀胱鏡で確認しながら洗浄を繰り返し結石を排出しました。

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●蓚酸結石
結石の分析は、蓚酸でした。蓚酸結石は、食事療法で溶解することができません、今回は幸い結石が小さく、膀胱鏡が挿入できる尿道径があり、検査の採取、洗浄排泄を行うことができました。
其の後の血尿、頻尿はなくなり順調な回復です。今後は、結晶ができないように特別食による食事管理が必要になります。暫くは、定期的な尿検査を続けることも大切です。


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油断大敵、良くある竹串事件。 [News]

●Dax、7歳、♂、
「あっ!」という間の出来事でした。飼い主さんが気が付いた時には、既に串を加えていて、串をつかんで引っ張りだそうとしたそうですが、そのまま飲み込んでしまったそうです。

●内視鏡処置
食べてから3時間余り経過していたので心配です。既に腸へながれたか?あるいは胃の中か?レントゲンで竹串は映らないので、早速内視鏡で探すことにしました。

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「!」竹串に肉が付いていたたお蔭で胃の入り口に引っかかっている状態で発見できました。肉がなければそのまま突き刺さっていたかもしれません。

●幸運のミート。
折れた串とそれに引っかかっている肉を取り上げることができました。食道に存在していた肉片も一緒につかんできました。

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