広島県呉市「石崎動物病院」

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2009年01月30日(金)

腎臓内に袋ができる病気もあるのです。 [News]

腎嚢胞とは?

腎臓の実質の中に、液体の袋を作ってしまう病気です。
袋が小さいうちは症状が出ることが少なく、発見が遅れてしまいがちです。
この袋が大きくなると、腎臓組織を圧迫し、腎臓の機能に障害が生じ、症状が出始めます。

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●ソラ ペルシャ ♂ 3歳
 
嘔吐、下痢が続くという主訴で来院。
食欲・元気はあるとのことでした。
ソラちゃんのお父さんは、「ペルシャ」という本の表紙になった有名猫だそうです。

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血液検査では特に異常無し。
お腹を触診してみると腎臓が腫れている様子でしたので、腹部超音波検査を行いました。

写真は左腎で、5時の位置に大きな嚢胞が確認できます。

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かなり大きな嚢胞が見えています。

今後この嚢胞が大きくなり続けると腎組織を圧迫して腎不全になってしまう可能性があります。

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小さな嚢胞も2つ確認できます。

このように大小多数の嚢胞が左右の腎臓に確認されました。


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嘔吐・下痢に対する対症治療を行い、結石を作ってしまう体質を持っているため、只今食事療法を継続しながらも、元気に過ごしています。
この猫ちゃんのように、消化器症状で来院され、そこから異なった異常を発見することがあります。
改めて、超音波検査を行うことはとても有用性があると、実感します。

特に最近はワンちゃん猫ちゃんの腫瘍の発生率が高くなっています。病気の症状が出てしまう前に健康診断として超音波検査を定期的に行ってあげることで、早期発見につながっていくと思います。

皆さんも一度考えてあげてください。 獣医師 山下裕子

17時55分


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