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2014年09月01日(月)
犬の口蓋裂 [News]
●ダックスフンド ♂
口蓋部分は、硬口蓋と軟口蓋が存在します。以前に硬口蓋における手術をさせていただきましたが、術後からも状態は変わらず、泡状の鼻汁が出続けていたそうです。この度、再び残りの軟口蓋整復の依頼を再度いただことになりました。抱いている飼い主さんの顔が、泡だらけになる程に激しい鼻汁でした。
●アメリカ軟部外科専門医
上記の通り硬口蓋における口蓋裂は、以前に手術させていただいたのですが、軟口蓋部分における経験が無く、試みることを躊躇していました。この度、アメリカから軟部外科専門医 Mark Rochat先生(オクラホマ大学教授)が来訪された折に、その手技及びその手技が使えない場合の次の手段について、詳しくご指導いただく機会を得ました。
●術前
口を開けると大きく穴が開いているのが分かります。食事をする際、あるいは、唾液が鼻道に侵入しているため、持続性の炎症が発生しているのを認めました。
●術後
先天的に末広がりに拡大した穴を閉鎖しました。粘膜の緊張が強い場合には、諸々の処置をすることを指導いただきましたが、緊張感は、見た目より緩く定法通り閉鎖することができました。
Mark先生のご指導により安心して手術を行うことができました。術後の状態も良く、著しい鼻汁は一切消えました。飼い主さんに長らくご迷惑をお掛けしたことをお詫し、また、再び私にチャンスを戴けたことに感謝申し上げます。
19時56分