広島県呉市「石崎動物病院」

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犬の肛門脇の小さな腫瘤 [News]

●グレイハウンド、♀、6歳、
6ヶ月前に肛門腺が破裂した経験があり、再び破裂したとの主訴で来院されました。「肛門腺破裂」とは、4時と8時方向に位置する袋が感染を生じ破れてしまう状態を言います。今回、場所は肛門腺の開口部周辺でしたが、実は5mm程の円形の硬い塊ができているのが分かりました。

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●細胞診
切除前の細胞診(針で吸引して細胞を検査すること)では、有糸分裂を伴った組織球腫を疑いました。

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●切除の原則!
腫瘤を切除する際には、完全切除が理想であり、それを目指して切開、切除を行います。切除後は、病理検査で完全切除がなされているか診断を下し、不十分であれば再切開が必要になります。
この際にレーザー、凍結、電気メスを使用して切除することも可能ですが、蒸散などしてしまうと、切除範囲が不鮮明になるのでメスによる切開切除を行っています。
また、腫瘍の種類(肥満細胞腫)によっては、切除範囲を大きく変更する必要があるので、切開前に針を刺して細胞診(良性、悪性の判断、但し病理検査程の確実性はない)を行う必要があります。また、同じ様な腫瘍でも異なる種類の可能性があるので、同じ様に細胞診を行います。時間を要しますが省けない作業です。

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飼い主さんは、小さいから簡単に取れば良いと思いがちですが、切除前の細胞診、切除、切除後の病理検査など、色々な過程があることをご理解いただければ嬉しく思います。


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犬のドライアイ(乾性角結膜炎) [News]

●13歳、日本犬、ヤマト、♀
涙が十分に角膜表面を覆えない状況を「ドライアイ(乾燥性角膜炎)」と呼びます。その結果、角膜表面が乾燥して目脂(めやに)を排出したり、重症では潰瘍を生じることがあります。下の写真では、乾燥して膿で固まった右目と涙管を通って鼻に抜けた膿が固まった状況が見えます。

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●流涙検査
瞼に試験紙を差し込んで1分間の涙量の測定をします。1分間で15mm以上が正常ですが5mmしかありませんでした。
角膜を覆う涙は3つの層(@脂A水分B粘液)から成り立っています。どの成分が不足してもドライアイになるのでその原因がどの問題かを探る必要があります。また乾燥によって糜爛、潰瘍が形成されることもあるので、合わせて検査が必要です。

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●点眼開始から1ヶ月
点眼を開始して約一カ月が経過しました。途中で効果がみられなかったので点眼薬の濃度を上げて2週間が経過しました。
目脂が消え、潤いが戻り、綺麗な目にもどりました。

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子猫の結膜炎 [News]

●結膜炎
子猫に生じる結膜炎の主たる原因は、ウイルス感染(猫風邪)からくる2次感染です。著しい結膜炎を放置していると眼瞼が目脂(目ヤニ)で閉鎖され、角膜が溶解して失明してしまいます。

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早期に眼瞼の閉鎖を解除して、眼を洗浄して適切な抗生物質を使用することが大切です。この際、角膜潰瘍、破裂がある場合には軟膏を使用してはいけません。

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上記のケースは、結膜炎が著しく、長期の眼瞼閉鎖のため角膜が溶解して穴が開いたいてため、既に失明していました。

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