広島県呉市「石崎動物病院」

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犬の腸重積 [News]

●柴犬 14歳 ♂ ころ
血液一般検査では、蛋白質の低下、蛋白質の一種であるアルブミンの著しい低下のみが発見されました。低蛋白血症の原因は、@肝不全による蛋白合成不良A腎臓からの蛋白排出B食欲廃絶による蛋白摂取不足が考えられます。
よって、尿検査、エコー検査、レントゲン検査を行い原因追及にかかりました。

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●エコー検査
小腸領域を調べにかかって直ぐに、腸管の異常が見つかりました。所見は、重責に特徴的な所見で、腸に囲まれた中に腸がある、まさに重なった映像が得られました。身体検査を詳細にできず、発見できていなかったことに反省です。

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●腸重積とは?
腸重積とは、腸の中に腸が入り込んでしまう状態を言います。原因は、寄生虫、異物、腫瘍などですが、多くは1歳未満に見られ高齢での発生は稀です。高齢となると腫瘍が考えらえますが、肉眼的には腫瘍の発生を認めませんでした。念のために病理検査へ提出します。

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●摘出した小腸
ダメージの有った腸管の一部を切除しました。一日休んでから食事を開始します。長期経過の為に低下した体内たんぱく質を急ぎ補給する必要があります。

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●その後
入院7日目ですが、食欲は7割回復し蛋白質が徐々に上昇してきました。しかし、次に心臓の問題が控えています、心臓を早く落ち着かせて速やかな退院に向けて頑張ります!


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犬の顔皺の皮膚炎 [News]

●ひなた 4歳 ♀
「7日前に鼻をぶつけてしまい、その後鼻から膿様の物がでる」主訴で来院されました。見るからに鼻は綺麗です。話を進めると膿は鼻の上の部分から出るとのことでした。

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●皺壁の皮膚炎
鼻の上の皺を押し上げると、感染症が見つかりました。皺で皮膚が密封され通気性が悪くなることで、ブドウ球菌による感染が発生していました。

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●治療
単短種による皺の皮膚炎はしばしば起こる病気です。犬種特有の疾患ですが、肥満犬♀の陰部の皺でも発生があります。治療は、患部の毛を刈り、消毒することです。予防は、常に皺の部分を清潔に保つことです。
根治治療は、皺を切り取ることですが、その形成外科により大きく形相が変わってしまうことが欠点です。

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●7日後
感染が治まり、赤みもほぼ治まりました。
今後は、定期的な毛刈り、観察が必要になります。

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犬の眼球突出 [News]

●ルナ ♂ 1歳
他の犬とじゃれあっている際におかしくなったそうです。眼球が飛び出して既に3時間か経過しているので心配でした。ダメージが著しい場合は、目が元に戻っても、神経障害のために涙が出ない、瞬きできないなどのしょうじょうから、眼球を摘出するケースもあります。

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●整復
早速、麻酔を施しました。
眼球を眼窩におさめ、第3眼瞼で圧迫を行いました。眼瞼切開を行わずにできたことは朗報です。

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●7日後
腫れていた結膜が引き、眼球が左右対称になりました。

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●とにもかくにも速やかに
眼に著しい外傷を受けていない単頭種の眼球飛出では、速やかに対応すれば、良好な経過をたどるのが普通です。今回は、3時間経過していたために、中程度の結膜腫脹と充血があり心配しました。14日後の経過では、視力は確保されていました。しかし、ドライアイが発生していたため、今後の経過観察と点眼が必要になります。

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●30日後
ドライアイも回復し、術後に発生した基底膜障害も治癒し、無事に復活しました。

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めでたし、めでたし。


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