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12月のセミナー案内 [News]
寒波が入りこみ随分と冷え込んできましたが、皆様に於かれましてはお変わりありませんでしょうか?さて、今回は、基礎的なことを学びたいと思います。何かと忙しい年末ですが、万障繰り合わせてご参加ください。
日 時 12月21日(日曜日)
場 所 つばき会館3階 研修室
広島県呉市中央6丁目2-9 0823-25-3593
時 間 午後 12時15分〜17時
会場は、10時から開いています。
講 師 鳩谷先生(大阪府立大学内科学研究室 助教授)
参加費 8,000〜10,000円
テーマ 抗生剤の正しい使い方、不明熱など
会員外の参加も大歓迎です、事務局までご一報ください。
どんな些細な質問も歓迎です、皆で楽しく学びましょう!
大和臨床研究会 事務局 0823-21-4175
膀胱鏡による犬の膀胱結石排出 [News]
●あい 日本犬 8歳 ♀
血尿、頻尿が1か月前から続く主訴で来院されました。超音波では、結石を確認するも尿検査では結晶の手掛かりがありませんでした。
この度、麻酔下で膀胱鏡で検査を行うことにしました。
●膀胱鏡
膀胱鏡は、腹腔鏡と同じく、2.7mmのカメラを外套に挿入し、テレビカメラを観察しながら結石を把持したり、組織検査を行う機材です。残念ながら猫、小型犬では、口径が合わずに使用できないこともありますが、膀胱鏡を使用することで、切開なしに、あるいは、小切開で手術が行えることで痛みの大きな軽減と早期回復につながります。
●膀胱内結石
膣から上記の器材を挿入して膀胱内を観察しました。右側に見えるのが小さな結石集塊です。膀胱鏡で確認しながら洗浄を繰り返し結石を排出しました。
●蓚酸結石
結石の分析は、蓚酸でした。蓚酸結石は、食事療法で溶解することができません、今回は幸い結石が小さく、膀胱鏡が挿入できる尿道径があり、検査の採取、洗浄排泄を行うことができました。
其の後の血尿、頻尿はなくなり順調な回復です。今後は、結晶ができないように特別食による食事管理が必要になります。暫くは、定期的な尿検査を続けることも大切です。
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猫の肥満細胞腫 [News]
●トラ 15歳 日本猫Mix
猫の肥満細胞腫は犬と性格が異なり、処置としては局所的な外科切除or凍結療法or局所注射を選択できます。今回は、肥満細胞腫に対して感受性の高い凍結療法を選択しました。慢性腎不全を持つため、先ずは処置前に点滴を行いました。
●塗抹所見
肥満細胞の特徴的な、青い顆粒を持った細胞が見られます。
●2か所の皮膚肥満細胞腫
@右頬部にできた0.8mmの肥満細胞腫
A左上眼瞼に出来た0.4mmの肥満細胞腫
●凍結療法
温度感受性の高い肥満細胞腫には、凍結療法は適した選択肢の一つです。-20度で3回凍結を行います。術後は、その部分が約2週間で壊死し脱落することになります。やがて(約6週後)傷は修復されます。
凍結の欠点は、マージン(切除範囲)が確認できないこと。また、肥満細胞に含まれる顆粒(ヒスタミン)放出のショックの可能性があります。しかし、私は凍結をした際に、そのショックの経験はありません。