広島県呉市「石崎動物病院」

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膀胱鏡(ぼうこうきょう)使用症例の詳細 [院長ブログ]

●尿に血が混じるといる主訴で来院されました。
超音波とレントゲン写真で尖った感じの結石が膀胱内に確認されました。尿検査の結晶検出から、食事療法では溶解することができなタイプと分かり、外科的アプローチを決定しました。

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●手術室へ移動する前、硬膜外麻酔を行い痛みを管理します。そして、臍の上方に5mm切開を加え、カメラを挿入し、次に、ペニスの側方に約1.5cmの切開創を加えます。(膀胱鏡を使用しない場合には、膀胱を腹腔から外に出すので、通常の皮膚切開創は約5cmになります。)

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●臍の横に開けた5mmの穴からカメラを挿入し、膀胱の位置を確認します。そして、ペニス横の穴から鉗子を挿入し、膀胱を把持します。鉗子穴を少し大きくし膀胱を少しひきだし、膀胱壁と腹壁を縫合固定します。

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●膀胱に5mmの切開を加え、膀胱内を観察します。
「あった、あった!」レントゲン、超音波で確認済みの例の結石が見つかりました。
こんな、トゲトゲであれば、膀胱粘膜もダメージがあるはずです。

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●結石をカメラ付き把持鉗子で捕獲し、膀胱より取り出します。

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●その後、膀胱内を一周して、小さな結石が残っていないか観察、検査します。
「あった、あった、ここにもおったぞー!」

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●同じくカメラ付き把持鉗子で、小さな結石も残らず採取、除去します。

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●結石を取り終わったら、膀胱内と尿道移行部を観察します。(ここによく、結石が集まる)慢性膀胱炎の影響で、荒れた膀胱内粘膜が見えます。

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●膀胱を元に戻し閉腹した後、臍の横の穴から、カメラでお腹全体と術後の出血を観察します。こちら、肝臓と胃が見えてます。

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●「とったドー!」
無事に以下の結石が除去され、切開創が小さく、ダメージが少ないので、その日の夕方には帰宅となりました。目出度し、目出度し。

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●膀胱結石は、出血、膀胱炎を併発することが多く、血尿の症状だけで、膀胱炎を決めつけずに、レントゲン、超音波を用いて、膀胱、腎臓と併せて検査する必要があります。
尿が「赤い」「出血が混ざる」時には、速やかにご来院ください。


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花火大会での心配事・・・。 [院長コラム]

●「たまや〜!」8月1日、土曜日、小雨降る中、花火大会が開催されました。
我々は、その花火大会が始まる少し前から急患の治療中でありましたが、この写真は、治療が終わってから、花火大会の後半部分を病院の近くから撮ったものです。
「綺麗ですね〜♪!」

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●毎年、この花火の後に、具合が悪くなる動物達が必ずいます。

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●体まで揺れる、この大きな音を感じ、神経質(通常、動物は、誰でも怖い)な性格を持つ動物達は、情緒不安定な状態をしばらく引きずり、あるいは、余りの恐怖に、脱走して交通事故などに遭遇することもしばしばです。

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●毎年のことですから、あらかじめ、彼らを落ち着かせるためのハーブ、特別な香などなど身体に優しい治療を施し、少しでも恐怖感を取り去ってあげる事が肝要だと思うのです・・・。

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●人間にとっては、美しく壮大なイベントですが、動物にとっては、とっても迷惑な話です。毎年、花火、台風などでお困りの飼い主さん!どうぞ、お気軽にご相談ください。
<しつけ担当 岩森>

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飼い主さんの「お手柄!」 [院長ブログ]

★注目!下の小さなほくろの様な塊(約5mm)が見えますか?

飼い主さんが、最近気づき、見た目は「イボ」の様ですが、細胞診で今一つはっきりしないので、念のために切除することになりました。毛刈りが済んでいるので、分かりやすいのですが、毛が生えた状態で発見するには、よほど意識しないと見つかりません。

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★日本人における悪性黒色腫(メラノーマ)は、足の裏に多く発生するといわれますが、犬の場合は、口腔内に多く発生します。特に粘膜に発生した場合は、高い転位率や再発率を示します。
今回の腫瘍は、低悪性度と診断されました。
また、完全切除がなされていますので、一安心ですが、再発に対する観察が必要です!

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★リッキー 柴 雌 12歳
昨年、5月に乳腺腫瘍を切除し、今年の3月に子宮蓄膿症(通常、乳腺腫瘍切除時に子宮卵巣切除も勧めますが、飼い主さんの希望を優先しました)を行い、そして、この度の手術となりました。
乳腺腫瘍も一部が悪性所見(こちらも、完全切除)であったことが、飼い主さんの意識を高め、今回の早期発見につながったことが幸いしました。これからは、「癌にならない体づくり」を意識して長生きできるように、頑張りましょう!


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