広島県呉市「石崎動物病院」

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2009年11月27日(金)

早く歯石を除去しよう! [News]

11月14日の産経新聞「健康ライフ」の医師、歯科医師によると、「歯周病が糖尿病患者の血糖管理を難しくしていることが確認され、歯周病で歯肉組織中に産生された炎症性性サイトカインが全身に回るとインスリン抵抗性が高まり、血糖値が下がりにくくなる。歯周病を良くするためには、歯垢(プラーク)を除去し、歯石形成を防ぐことである。」とありました。

歯周病の原因菌である嫌気性菌は歯周ポケットが生育環境に適し、繁殖が進むとマクロファージが処理しようとして炎症反応が誘発され、炎症性サイトカインが放出されます。

動物は食事の変化により、人間では考えられない程の歯石が形成されてしまいます。そして、ほとんどの者が歯周病をともなっています、歯周病により炎症反応が誘導され、上記のサイトカインが放出され、全身性に影響が及びます。

以下に1例を紹介します。

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●プードル6歳 ♂ 
ご覧の通り、人間の範疇を超えて恐ろしいほどにプラークと歯石が堆積しています。

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●抜歯
飼い主さんから、食事を戴くときに食べにくそうにするとの訴えがありましたが、歯石が歯根に向かって侵入し、歯周靭帯を破壊し、歯茎に付着している部分が少なくなり、支持を失います。

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●処置後
歯石、プラークを除去し、とても奇麗になりました。良く見ると(上の後ろ側の歯の歯肉の赤い部分)分りますが、歯の根が一部露出しているところがあります。これは、歯肉部における炎症により歯肉が萎縮後退してしまい、上記の歯肉ポケットへの歯石侵入と合わせて、歯が抜ける原因となります。

炎症は、いわゆる体に発生する「火災」です。その火を大きく広げないためにも、口腔内管理、主には歯石の予防、除去はとても大切な位置を占めます。また、合わせて適切な食事で歯石の再付着を予防し、適度な運動により体内脂肪を防ぐことが「小火」から「火事」への移行を防ぎます。


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07時21分


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