北海道大学 実習生感想文 [実習生感想文]
9月6日から11日まで6日間、石崎動物病院で実習させてもらいました。私は、動物病院での実習が初めてだったので、どんな症例の動物が来るのか分からなかったのですが、私の予想よりもたくさんの種類の症例があることが分かり、驚きました。ワクチン接種や皮膚病などが主な来院理由なのかなと漠然と考えていたのですが、糖尿病などの慢性疾患や、腫瘍、心疾患、骨折、寄生虫疾患など様々な来院理由があることが分かりました。今まで教科書でしか読んだことのなかったそれらの症例を実際に見ることができて、とても勉強になりました。何件かの手術も見学させてもらったこともいい経験になりました。特に印象に残ったのは、大きくなりすぎてしまった皮膚腫瘍の手術と、腹腔内腫瘍の手術です。
皮膚腫瘍は大きなものが頭と足にできていて、腫瘍からの滲出液で被毛が非常に汚れていてとてもかわいそうでした。もっと早くに処置できていれば大変な手術にならないですんだのかなと思いましたが、どうしようもない理由があったのか
なとも思いました。腫瘍を液体窒素で凍らせてとるという手技も初めて見たので、とても興味深かったです。腹腔内腫瘍の手術では人頭大の腫瘍が腹腔内にあり、腸と癒着していましたが、癒着を剥がして腫瘍を摘出していくのを見て、感動しました。
「飼い主が何を求めていて、何をすれば喜ばれるのかを常に考えることが大事」という院長先生の言葉も印象に残りました。ものが言えない動物が何に苦しんでいるのか、つまり病気の原因は何なのかを見極めて、病気を治療していくことは獣医師にとって重要な仕事だと思います。動物病院の獣医師はさらに、飼い主の立場に立って考えるということも大切なのだと思いました。実際の症例や手術、検査などの様子を見ることができて勉強になったのと同時に、動物病院の獣医師にとって何が重要なのかを少し分かることができたので、実習をさせてもらってよかったなと思いました。
6日間、ありがとうございました。
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よくぞ、返ってきた! [News]
引き続き足先の事故です。
●エルダ2 ♀ 日本猫
1ヶ月間行方不明になっていたそうです。ある日、飼い主さんが外で「カシャーン、カシャーン」という金属音に驚いて外に出てみると、久しぶりのエルダです。嬉しさもつかの間、何とエルダの足には大きなワナが着いているではありませんか。それを着けたまま、ズルズルと引きずりながら帰ってきたのでした。また、それからがまた大変でした。その罠は、大人3人がかりでも外すことが困難で、特殊な機械を使わないと外れなかったそうです。
●残念ながら・・・・。
時間がかなり経過していたと思います。既に血行を失った足先ははれ上がり、色が悪くなっていました。3本の指と本体との連絡は骨だけです。これからまずは壊死するだろう部分をの行方を見守り、落ち着いてから手術を行う予定です。
●外科手術
入院から14日目。残った指先で、術後に足をできるだけ自然に着けるように形成手術を行いました。既に2本の指先は落ち、残り1本の爪と付随する骨を除去し、僅かに残るその皮膚とパットを利用して足先に貼りつけました。
●切除した骨と爪
残念ながら3本の骨と爪を除去しました。
●残された指先
幸いにも薬指の指先が残ったので、この僅かな皮膚とパットを利用して形成することにしました。
●形成後
足先にクッションが無いと常に損傷が生じます。薬指のパッを足先に移動しました。これから周辺の皮膚が伸びるのを待ち、足の裏にパットを追加移植して、多少の形成を加えることになるとおもいます。乞うご期待。
続く・・・・。
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何者に咬まれたのか??? [News]
●日本猫♀チーコ12歳
1ヶ月前から、家の中(室内)に狸でも狐でもない動物がウロウロしていたそうです。
●穴ぼこだらけ
そんな中、その者か、あるいは他の者にやられたのか、手の甲が穴ぼこだらけになり、いつまでたっても治らなくなってしまったそうです。
●排液チューブ装着
裏と表を合わせると12カ所ほど穴が開いていました。猫の喧嘩にしては、細かすぎる穴の開き方です。1ヶ月も経つというのに手の甲は、変色し壊死しそうな状況です。
●足の裏側
裏に一本。全部で5本の排液チューブを装着しました。甲の状態が心配です。
●順調
排液により思ったより順調な経過をたどりました。この写真は2週間後です。現在も、その何者?の室内での目撃情報があり、ウロウロしているそうです。くれぐれも気をつけてくださいね。とりあえず、完治オメデトウございます!それにしてもその正体は何でしょうか???