広島県呉市「石崎動物病院」

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猫の角膜破裂 [院長ブログ]

●テン、猫、♀、6か月
「2日前に他の猫と喧嘩して爪が入ったかもしれない???」と来院されました。
最初の外観では、目の中のレンズが飛びしたのか!?と推測しましたが、麻酔をかけて観察すると角膜が破れ膨れあがっていることが判明しました。

下記の状況は、角膜が一旦破裂して、薄く残った角膜の組織が再びくっついて盛り上がっているのが分かりますか?

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●角膜縫合
破れている角膜を再縫合し、3番目の瞼で覆いました。
かなりやんちゃですので、おとなしくしているかどうか心配です。

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●再手術
順調に安定しているかに見られましたが、5日後に再び被せている瞼の横から角膜が飛び出てきたと連絡がありました。膨らんだ角膜を再び縫合し、その上に結膜を縫い付ける手術を施しました。破れた角膜の長さが広いだけに、覆う結膜はぎりぎりのサイズになりました。少し心配が残ります。

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●術後
術後2か月後の写真です。
角膜は落ち着き、視力も回復しました。

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●飼い主さんからの感想(原文)
始め、目が飛び出たようになった時は、すごく驚きました。病院へ行くと角膜が飛び出ていると言われ、手術をしないといけないと言われました。そして、直ぐに手術をしてもらい安心していたところ、また再手術をすることになり、もう治らないんじゃないかと半分諦めていました。しかし、何週間も経てとても綺麗になり、傷も小さくなり凄く嬉しかったです。

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目がパッチリ開きました!めでたしめでたし。

視力がなくなるかも知れないと言われていたけれど、ちゃんと見えているようです。視力をあきらめるならもっと簡単な方法があると先生は言われたけど、なるべく視力を残してやりたいという先生の気持ちと、やはり望みがあるのであれば視力が残ってほしいという私たちの気持に応え、先生は難しい手術を行ってくれました。手術の説明を聞いたけど、とても凄いな〜としか言いようがないです。
私たちにとって、家族の一員であるテンちゃんの目が良くなって本当良かったです
先生はじめ、病院の方々にはとても感謝しています。
有難うございました。


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角膜ジストロフィー [院長ブログ]

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目の中央の白く丸い沈着

●白内障ですか?
目が白くなってきたと来院される方の一部に、この角膜ジストロフィーがあります。角膜ジストロフィーとは、角間の上皮と基底膜、角膜固有層、あるいは内皮に白い混濁がみられる場合を言います。このケースは上皮性で変性で遺伝性異常のために生じたと思われます。
コレステロール、トリグリセライドの濃度が高い場合には、問題としなければなりませんが、直接の原因にはならないといわれます。角膜変性は脂質、カルシュウムが沈着する病気でジストロフィーとは別の病気と考えます。

上記のとおり目が白いからと言って白内障ではありません。この度のジストロフィー、角膜変性、角膜浮腫、角膜潰瘍、核硬化症(老眼)などがありそれぞれ対応が異なるので鑑別が必要です。

●ジストロフィーの治療
治療は、角膜炎を伴わなければ、必要とされません。重症であれば、角膜表層切除も勧められます。重度の内皮ジストロフィーでは、角膜移植も考慮されます。


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緑内障 [院長ブログ]

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●緑内障とは?
緑内障とは、何らかの原因で眼圧が上昇してしまった状態を言います。先天的に緑内障になりやすい種(バセット、コッカーなど)がいます。また、後天性では、外傷、腫瘍、炎症により発生します。

●処置
初期であれば、まず内科療法(点眼)を行います。そして、コントロール不能になれば、レーザーによる毛様帯凝固(目の中の水を産生する場所を壊す)、房水路形成術などにより眼圧の排水を促します。

●予防
緑内障は、両眼に発生する傾向が強いので、片眼に発生した後は、予防的に正常眼に点眼を行います。

●予後
緑内障は、最初はコントロールできていても、段々と制御できなくなり、失明してしまう傾向にあります。眼圧が上がり過ぎと痛みが発生しますので、房水排泄路形成術、あるいは義眼挿入術を行うのが通例です。

●飼い主様へ
緑内障を早期に発見することは難しく、病院に来られた時には既に視力を失っていることがほとんどです。眼が赤い、まぶしそうな眼を発見したら、速やかに病院で眼圧測定を行うことをお勧めします。


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