心臓病学セミナー [News]
●3月4日 in 福岡
テキサスから来られた女性の先生の心臓病セミナーを受講しました。
特に影響を受けたのは、猫の心筋症でした。猫の心筋症は、心臓に筋肉に異常が発生する病気で@肥大型A拡張型B分類不能型C3ヶ月例から後天的に発生し、レントゲンでは見逃しが生じ、超音波検査が大きな位置を占めます。今まで、私が測定していた検査もそれほど重要でないことも分かりました。
この先生、現役のトライアスリート(プロではない)でした。毎朝ほとんど走っているそうです。よくあるパターンかと思い、余計なことですが、「ご主人はジムのトレーナーですか?」とお聞きしたら「ビンゴ!」でした。実は私も15年前にはトライアスロンをしていました。当時の内容は、スイム2.8km、バイク110km、ラン28kmでした。病院が終わって(夜11時)から走り、休みの日は島で一日中バイクのトレーニングをしていたので、懐かしく思い出しました。そんなんアスリートの先生ですからアグレッシブにセミナーが進み、とても有益な内容でした。
この写真、330人中、58位で2.8kmの水泳を終え、少し微笑みながら余裕で上がってきた私です。しかし、早朝から嘔吐、下痢と体調が悪く(前日に遠方から友人が駆けつけ、一緒に翌日のレースを忘れて、飲み食いし過ぎたため)出場するか、棄権するか、ぎりぎりまで迷い、慌ててストレッチもなく海に飛び込んだのでした。その後、さすがにバテたのか、自転車で抜かれ200位。そして、ランで抜かれに抜かれて310位でした。しかし、応援のスタッフは、順位より完走したことをとっても褒めてくれたのでした。
猫ちゃんの飼い主さんへ
先日、避妊手術でこられた猫チャンを検査をさせていただくと、早々に異常が見つかりました。若い時期から、定期的な心臓の超音波検査を受けることで、心筋症の早期発見が可能です。心筋症でしばしばみられる血栓症は、治療で回復するケースは少なく、左房拡大を見つけた時点で予防処置を行う方が効率よい治療になるのです。猫ちゃんは、超音波検査を一般の検査として年1回は行いましょう!
オゾン療法セミナー [News]
針治療について [News]
●サンタ ♂ 15歳
以前、腹腔鏡で肝臓を採取し、病理組織学的診断では「門脈低形成」と診断されました。その後、感染性肝疾患と思われる症状が出現し、抗生物質の長期投与を行ったこともありました。この度、急に元気が無くなり、足が弱り、下痢があるとの主訴で来院されました。
●針治療
腹腔鏡で診断以降、肝臓の酵素値は上昇していましたが、元気でした。食欲がない、下痢が続く症状に関しては、食事療法を行いました。足のふらつきに関しては、筋肉の虚弱化がみられたので針治療を選択させてもらいました。
●経過
全体的に歩きに力が入らず、特に右足に顕著な症状がありましたので、右足を中心に治療し、また同時に以前から悪い肝臓、治りにくい下痢に対して小腸のツボを中心に約15分程の置針を行いました。治療回数5回目で、足取りもしっかりし、下痢も止まり、食欲も安定してきました。
●コメント
針治療は、この度の変性性関節炎と思われる変性病変を完治させることはできませんが、「虚」している全体の流れを改善し、萎えた筋肉を刺激し歩行を改善する効果はあります。今回の3日おきの針治療で、飼い主さんも僅かな変化には気づいていただくことができました。そして、5回目には、目に見えて「なんか、針で良く動けるようになった気がする、下痢も止まった!」と喜んで戴きました。
私の方針としては、東洋医学であろうと、西洋医学であろうと飼い主さんと動物に合った方法であれば、どちらを選択しても構わないし、あるいは、両方を併用すべきとも考えています。
とにもかくのも、動物が快適で病状が改善することが一番なのです。