広島県呉市「石崎動物病院」

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あれ?単なる直腸脱?? [News]

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●直超脱
直超脱とは、直腸が肛門から脱出することを言います。慢性下痢が続きつねに腹圧がたかまると飛び出すことがあります。しかし、この直腸脱の場合、いつもと異なりました。肛門から直腸が脱出するのが通常ですが、肛門は直腸の横に位置しています。つまりこの腸は肛門とは別の場所から飛び出していたのでした・・・・?

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●整復術
まずは、一方の肛門を切開した後に、脱出している肛門を切除しました。その後、括約筋を解放したまま周辺組織と肛門を縫合し、廃液用のドレインチューブを装着しました。長期間上記のまま放置されていたせいか、やせ細っていますが、食欲はすごくありますので、まだまだ頑張れると思います。少し肛門の形は変わりますが、少々がまんしてください。

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●病理検査
半年前から癌ができたと思い、もう年だからと放置していたそうです。たしかに飼い主さんが言われれように通常の直腸ではありません、しかし、長期に飛び出していたために、この様な変化が生じたことも考えられます。病理検査の結果を待ちたいと思います。

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ところで、此の直腸脱はどうして横から飛び出していたのか・・・?たぶん、一度肛門が裂け側方に移動し、その裂けた傷が治ってしまったため、肛門は正常位置にあるが、便はその横に飛び出した腸から排出されていたことになります。なんとも初めての経験で、整復に頭をひねりました。事情はミーちゃん(14歳)のみが知ることですので、後ほどよく話を聞いてみたいと思います(笑)。現在は、食欲が安定し、数日後の退院に向けて頑張っています。  もう一花咲かそうぜ!ミーちゃん

●病理結果
結果は中悪性度の平滑筋肉腫でした。平滑筋とは子宮、膣、消化管などに分布する筋肉のことで、その筋肉の異常増殖により発生します。悪性度が低い場合には転移の心配はありませんが、中程度であると再発に注意が必要となります。幸い組織的に完全切除がなされ、脈管への侵襲像が認められないので転移の可能性は低いとの報告でした。


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島根県 温泉津温泉(大物、突然の来訪!) [院長コラム]

●世界小動物学会会長来訪!

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朝風呂をいただき、ようやく落ち着いた二人

日本各地で軟部外科セミナーを行う為に来訪したオランダ出身のヨーラ先生が突然、大阪からこちらに向かわれました。急遽連絡を受けた私は、急ぎ案内をすることになりました。大阪でのセミナー終了後に質問が多くあったらしく、予定より1時間半遅れて広島に到着。急いで島根の宿に向かい、たどりついたのが既に夜の10時を回っていました。宿の方(小田温泉)のお心遣いをいただき、遅くにかかわらず、おにぎりとおつまみとおいしいワインとビールと日本酒をご用意いただき何とか事なきを得ました。

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Drヨーラは、熱湯に入り雰囲気を盛り上げました!

●47度に初挑戦!
翌日は、私の大好きな江津の温泉津温泉へお連れしました。昼間とは言え地元の小父さん達が数名来ていましたが、外人の訪問はそんなに珍しくないが嬉しいらしく、質問ぜめに合いました。中でもビギナーにはとても難しい源泉が直接注がれる47度の湯に挑戦した姿には一同が感動。「わしゃ、外人でこの湯に入るの初めてみた。たいしたもんじゃ〜。」その挑戦ぶりから、さらに親睦が深まり、小父さん達のしゃべりは止まらなくなりました。彼は湯でダコ状態になり足先を火傷したと言っていましたが心と体に残る良い思い出になったと思います。

●平和公園
その後、蕎麦を食べて広島へ向かいました。
彼の日本での目的は富士山に登ることと、広島の平和公園へ行くことと聞きました。島根から夕方に広島へ入り、約1時間かけて記念館を見学、そして原爆ドームへ。「温泉で晴れた気分が重くなったが、ここにこれてとてもよかった。」との感想だったので案内した甲斐がありました。
ものすごく忙しい身の上、オランダには温泉が無いらしいですが、どうかお体に気をつけて。そして、次回来る時は、もう少し早めに連絡してね!Toshi


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酵母感染 [News]

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●酵母感染
結晶状に皮膚の皺があらわになっていますが、原因はマラセジアと言う酵母感染症です。この酵母が感染すると頑固な痒みが発生します。

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●耳に広がる炎症
同じく耳にもマラセジアが大量に繁殖してかゆみを発生しています。

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●顎下に広がる炎症
顎の下、唇にも同様に赤く炎症が広がっています。

●結論
この酵母の基礎疾患は、アレルギーが関与していることがほとんどです。この酵母を除去しても、1次原因であるアレルギーを治療していかなければ何度も再発を繰り返します。
その治療は、炎症を抑える薬、シャンプー、サプリメントなどがありますが、一番安価で効果的なのがステロイドです。しかし、ステロイドを長期に安易に使用することで、糖尿病、副腎皮質機能亢進症、感染症などの副作用が発生します。ですから、私はほとんどステロイドを使用せずに遺伝子にあった食事管理と陰陽を考えた食事処方を行うことでカバーしています。


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