広島県呉市「石崎動物病院」

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2010年09月08日(水)

腹側の大きな腫瘍 [News]

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●ゆめゴールデン 15歳
3年前から脇腹に何かできていたそうです。様子を見ていたらあまにに大きくなったので、他で診察を受けたら、大きすぎるので全部取りきれるかどうか分からないと言われ、不安になり来院されました。

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●確かに
確かに大きな腫瘤です。そして、最近急に大きくなってきたと言われます。15歳という年齢故に飼い主さんと、何度か話し合いました。そして、リスクにご理解いただき、手術に向けての準備が始まりました。

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●レントゲン写真
手術前の検査として胸部のレントゲンを撮影します。レントゲン写真を見ると2か所で骨折像がありました。「ひょっとして?」この肋骨から発生する骨肉腫、軟骨肉腫に由来しているのではないかという心配がよぎりました。飼い主さんは、一刻も早い手術を希望されていましたので、肋骨切除も考慮して、急ぎ関係機材を揃えました。

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●手術
術前検査の結果、この大きな腫瘍と肋骨の場所が多少ずれていることが分かりました。しかし、念のために肋骨部分も検査を行うことにしました。

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●摘出腫瘍
腫瘍は、筋肉の下に大きな塊で位置していました。幸い、周辺組織との接着はなく、割とスムーズに切除できました。

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●肋骨採取
気になっていた、2か所の肋骨の骨折部分から採取したものです。大きな腫瘤と関係なくとも、骨は骨で検査する必要があります。

●病理結果
7日後の病理結果は、血管周皮腫でした。この腫瘍は皮下組織に発生する悪性腫瘍で、発生部位は足に70%出現するといわています。幸い切除部位は完全に確保されていました。しかし、切除が完全でもこの腫瘍は、再発が1/3に認められると言います。よって、今後の充分な観察が必要とされます。
一方、肋骨の組織検査結果は、心配していた悪性所見は無く数か月前に骨折をした可能性が考えられました。大きな腫瘍の圧迫かもしれません?しかし、腫瘍でなく安心です。術後、何度か液体が患部に溜まりましたが、本日、14日目に無事に治療が終了しました。今後は、再発に注意し、定期的な検査に来ていただくことと、生き方を変えることをご指導したいと思います。


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08時57分


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