広島県呉市「石崎動物病院」

動物に優しく思いやりのある診療をモットーに

News

RSS1.0


2011年05月30日(月)

高齢犬の会陰ヘルニア [News]

●レイ ダックス ♂ 10歳

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

ヘルニアとは臓器が外に出ることを言います。そして、臓器がでる部位によって呼び名が異なります。会陰部とは、肛門の両側方を言います。その部位にヘルニアが生じると会陰ヘルニアと呼びます。このレオンちゃんの場合、肛門の下に水膨れがあると来院されました。確かに液体が貯留していましたが、肛門から検査をすると左右にヘルニアがあります。(水膨れの原因は、血行障害あるは腹腔内の液体が漏出したためと思われました)お話を伺うと以前から便の出が悪かったそうです。解決法は手術しかありませんので、早速予約を入れました。

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

●痩せた筋肉
高齢の会陰ヘルニアで見かけるケースですが、ヘルニアの穴を埋める際に使用する周辺筋肉が薄くなりすぎている場合は困ります。術者によっては、その穴に詰め物(シリコン、ポリプロピレン)などを使用してそのスペースを覆いますが、私は生体組織以外の作り物を使う方法が好きではありません。何とか薄い筋肉を剥がして苦心しながらヘルニアの穴を塞ぐことにしています。

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

●術後
何事もないように終了していますが、手術中は、痩せて萎えた筋肉を探すのが大変でした。術後の再確認では、筋肉隔壁ができあがり、便がストレートに出る状態に整復できていたので、今後の便の出は良好と思われます。

さあ、皆さん!
会陰ヘルニアは、できるだけ早く見つけて、できるだけ早く手術をしましょう!


関連タグ :

15時09分


ページのトップへ

  • お問い合わせ
  • スタッフ募集
  • 石崎動物病院の日々

検索

キーワードリスト

最近の記事

リンク集

powered by a-blog

[Login]