広島県呉市「石崎動物病院」

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2011年06月29日(水)

高齢犬の膣にできた腫瘤 [News]

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●15歳 雑種 ♀
「乳腺腫瘍が裂けた!」と山口県からいらっしゃいました。
よく見ると、乳腺腫瘍ではなく、陰部から腫瘍が頭を出している状況でした。急ぎ、一般状態を検査して手術可能かを検討しました。

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●腫瘍摘出
身体検査、血液検査、胸部レントゲンをクリアーして、手術に進みました。飛び出した腫瘤は、陰部の入り口を大きく塞ぐ形で位置していました。この部分の腫瘍は、なかなか大きくなって外に顔を出す様にならないとみつかりません。病理検査を待ちますが、たぶん平滑筋腫だと思います。そして、超音波検査で発見した子宮と卵巣の異常から、そちらも一緒に手術をすることにしました。

●異常な卵巣と子宮も摘出

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大きく膨らみところどころ結節状になった子宮、そして、大きく変化した卵巣を腹腔鏡を用いてで取り出しました。
半年前には、下に見える乳腺切除の相談にこられたのですが、高齢(15歳)故に手術を躊躇されていたのが、今回の事態で考える余地もなく麻酔、手術へと相成りました。
半年前と比べると乳腺腫瘍の数は確実に増えました。今回は年齢と手術時間を考慮して、先ずは今問題の膣の腫瘍と異常な子宮と卵巣を取ることで一旦終了しました。

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この傷が癒えてから、乳腺切除を検討するようにお伝えするつもりですが、たぶん一旦この状態が良くなり元気になれば、腫瘍が裂けない限り今後の手術はされないような気がします。15歳といえども、様子を見れば見るほど年を重ねリスクが増加します。前向きに速やかに切除されることをお勧めします。

●高齢になると
10歳を越えると、飼い主さんはもう歳だからと手術を躊躇してしまいます。しかし、早い段階で手術を行うことで簡単に解決できる問題を数年悩み待つことにより、さらに大きくしてしまい、さらに年齢を重ねた別の問題を発症(心臓、腎臓など)させてからの悪い状況下での手術になってしまいます。
お気持ちは分かりますが、状況に合わせてアドバイスさせていただきますので、まずは早期に相談をお願いします。


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15時10分


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