広島県呉市「石崎動物病院」

動物に優しく思いやりのある診療をモットーに

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2012年07月21日(土)

毎年起こる、恐ろしい熱中症! [News]

●ボストンテリア、10歳、♂
今年もやってきました恐怖の熱中症!車の中で留守番をさせていた僅かな時間の出来事でした。飼い主さんが用をすませて車を開けてみると、既に倒れていたそうです。呼吸状態が悪く、血管を確保し、気管挿管、酸素吸入をおこないました。

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●処置
体温は43度、急ぎ緊急処置です。しかし、注意しなければならないことは、急速に冷やし過ぎてはいけないことです。例えば、氷を当てる、水に浸けるなどの処置を行うと血管が閉まりかえって体温を下げることができません。点滴、水に浸したタオルで覆い風を送ることが大切です。

●DIC(血管内凝固)
熱射病の副作用で恐ろしいことは、血管内で血液の粘調度が急激に増加することにより凝固が促進し、血液を止める成分が不足してしまい全身性の出血が始まることです。

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腸からの出血

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口腔粘膜の紫斑

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皮膚の紫斑

このDICを未然に防ぐことが治療のカギ(ヘパリン療法、抗炎症療法)です。
体温はゆっくりと時間をかけて戻すことができましたが、残念ながらDICを発生してしまい、お役に立つことができませんでした。残念です・・・・。

●お願い!
どうかこの時期に、車に閉じ込めたり、日中の散歩に行ったり、海に連れて行ったり、暑い部屋に置いたりすることがないようご注意ください。特に鼻の短い短頭種(ボストンテリア、シーズー、ブルドック、フレンチブルドックなど)は、体温が上がりやすいのでさらなる注意が必要です。

20時17分


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