広島県呉市「石崎動物病院」

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2013年09月17日(火)

猫の口腔内疾患 その2 [News]

●トム ♂ 14歳 Mix
「顔が著しく腫れて右目から赤い目やにが出る!」主訴で来院されました。麻酔下で咬傷、口腔内の検査を詳細に行うことにしました。

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●口腔内検査
右上顎犬歯の歯肉部分が赤く、軽度の腫脹みられ、圧迫することで歯肉から血膿が染み出すことが分かりました。

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●レントゲン撮影
プローブで歯肉のポケットを検査しても正常でしたので、根尖部観察のためにレントゲン撮影を行うことにしました

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●ドレイン装着
レントゲン撮影では、根尖部は綺麗で膿瘍形成時の黒抜け像もありませんでした。そこで、歯肉を剥がして軟部組織の検査を行いました。擦ると広い眼下部にスペースがあり、その部位を洗浄すると下眼瞼の結膜から洗浄液が排出され穴が発見されました。

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●結論
今回の症状は、歯の問題ではなく、咬傷あるいは外傷により眼窩部が感染を起こしたようです。
前回の「猫の口腔疾患その1」では、犬歯の根尖部膿瘍でした。今回のその2では、外観は類似所見でも、原因がまったく異なっていました。検査、レントゲン撮影を行うことなく安易に抜歯してしまっては、大切な歯を失うことになります。麻酔下で詳細な検査を実施する意味ここにあります。

17時01分


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