広島県呉市「石崎動物病院」

動物に優しく思いやりのある診療をモットーに

News

RSS1.0


帝王切開 [News]

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

●帝王切開
チワワ ココ 7歳 初産。人間で云う、高齢出産になります。市内の先生が出張のため、依頼を受けました。予想通り難産?の電話が入ってきました。
尿膜が出たまま陣痛が止まり生むつもりがなさそうです。超音波で子供の状況を確認しながら、できるだけ自然分娩を心がけてい戴くために、いったん帰宅いただきましたが、いよいよ決断に迫られ、帝王切開を踏み切りました。

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

●無事救出
既に産道から尿膜が飛び出ている子供と他の2匹が元気なことを確認し、麻酔に入りました。できるだけ子供に麻酔の影響が無いように、少ない麻酔薬と筋弛緩剤と人工呼吸器を使用します。この度は、親の麻酔のかかりが悪かったため、子供に麻酔の影響が出てしまいました。本来ならば、取り出した瞬間に大きな声で鳴くところが、3匹ともぐっすり眠り、血色も悪く心配されました。しばらく、胎盤を剥離せずに、親とつないだまま覚醒を進め、血色と動きが良くなった時点で臍の尾を切断しました。

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

●初乳
出産後24時間の乳は、親からの免疫を授かるために大切な送り物がつまっています。ですから、健康な生活を送るために初乳はでき限り飲まなければならないのです。

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

●3日後
3日後に術後の検診に来てもらいましたが、母子ともにとても元気でした。当日は、子供を毛嫌いしていた母親も、今では、一時も離れず、献身的に世話する姿に逞しさを抱きました。みんな幸せにな〜れ。


関連タグ :

  一記事表示

難治性口内炎と貧血 [News]

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

●オリーブ、ミニチュアダックスフンド、5歳、メス
今年の1月から「涎(よだれ)」が治らないと三原から来院されました。大人しくとっても良い子ですが、涎が止まらず、気の毒な難治性口内炎を疑う所見でした。

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

●血液塗抹所見
血液検査では、貧血が発見されました。1月からの検査を拝見すると徐々に貧血が進み、当方で調べた時には20%(通常37%)になっていました。体が貧血再生能力があるかどうかを採取した一滴の血液を使って検査します。この所見で青く見えるのが再生(若い)赤血球です。治療3日後のですが、再生能力が復活してきたのが分かります。

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

●骨髄所見
採取した段階から危惧していましたが、赤血球の大元になる赤芽球が見当たりません。「う〜ん。大丈夫か!?」

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

●著しい口内炎
歯石はまったくありませんが、見るからに口腔内全域が炎症を起こし、膿が溜まり、粘膜が固くなっています。よくこの著しい痛みのある状態で食事がとれるものだと驚きます。


画像(330x247)・拡大画像(640x480)

●口腔粘膜採取
麻酔がかけれるぎりぎりの状況でしたので、今を逃す訳にはいきません。飼い主さんにお願いして全身麻酔をかけ、唇の一部を切除し病理検査へ、そして骨髄検査を同時に行いました。この写真は、固くなった唇の一部です。

●治療開始
病理の結果を待つと約7日間かかります。かなり際どい状況なので、試験的に治療を開始しました。現在治療後、約10日目ですが、ヨダレが止まり、ゆっくりですが血液量も増加しつつあります。治療反応から、自己免疫性口内炎および自己免疫性貧血と位置付けました。


関連タグ :

  一記事表示

全耳道切除術 part 2 [News]

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

●両側慢性外耳炎
ロッコ、柴犬、9歳、♀。1か月前から耳を痛がっていると来院されました。耳切除を薦めましたが、点耳薬でなんとか治したいとの希望でした。しかし、3週間後、改善が全く見られない為にこの度の手術に踏み切りました。

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

●手術
今回は、耳道が石の様に硬く大きくなっていたので、鼓室(鼓膜の奥の部屋)まで到達するのに時間を要しました。鼓室を綺麗にして、個室の骨を部分的に切除し、個室内の堆積物を除去し、そして、耳垢分泌物の細菌培養を行い、排液チューブを装着して終了しました。

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

●切除した耳道
石のように硬くなった耳道です。
左右ともに石でした!

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

●術後
排液チューブを抜いた5日後の写真です。
痛みも随分とおさまり、少し不機嫌ですが、長い間の苦しみから解放されるのももう少しです。

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

●形成後の耳道
最初の写真の様にボコボコしていた耳の入口は、この様にすっきりしました。今後は、痒みで苦しむことは無くなります。お疲れ様でした!

●まとめ
慢性外耳炎の多くは、アトピーなどの基礎疾患が関与していることが多いですが、放置すると慢性化してしまいます。そして慢性化が進むと鼓膜が破れ鼓室まで耳垢が溜まってしまいます。管理のできない慢性化した外耳炎は、手術行うと炎症が無くなり、通院の必要が無くなりますのでお勧めかもしれません。耳を取る手術と言うと皆さん吃驚しますが、見た目の外観は、ほとんど変化は見られません。
慢性外耳炎でお困りの方、一度ご相談ください。


関連タグ :

  一記事表示

過去の記事へ

ページのトップへ

症例検索キーワード

  • お問い合わせ
  • スタッフ募集
  • 石崎動物病院の日々

検索

最近の記事

リンク集

powered by a-blog

[Login]