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肛門嚢の破裂 [News]
●エンジェル ♀ キャバリア 13歳
「突然、身体をくの字にして歩く、歩くときにキャンキャン鳴いて痛そう?」と来院されました。身体検査を行うと右肛門嚢の破裂が見つかりました。
肛門嚢とは?
犬、猫の肛門周囲に存在する分泌腺の袋のことです。
犬にも猫にも存在しますが、時に感染、閉塞による破裂が生じます。
●肛門嚢の感染、破裂
肛門嚢は解剖学的に肛門(黄色⇒)を12時として4時と8時方向の位置する分泌物を溜める袋です。
今回は、右側の袋が破裂し、内容物が漏れ出している状態でした。
●治療
局所麻酔を施し、破裂した部位を少し切開して内部を洗浄しました。
病気としては、通常の感染症(化膿)と同じ扱いで、分泌物の排除を行えば速やかに治癒します。時に感染創が下方にあれば、麻酔処置によりドレインチューブの設置が必要になります。
●予防
定期的に肛門嚢を絞り溜まりすぎを防ぎます。
分泌物が溜まるスピードは、個々に異なるため個体に合わせた予防的な処置が必要になります。
指で肛門嚢を確認し、袋の状態に合わせて優しく絞る必要があり、慣れていない飼い主さんが行うと溜まっていないのに「出ない、出ない」と握りすぎて組織を痛めてしまうことがあるので注意が必要です。時には、肛門から指を挿入して絞らないといけないケースがあります。
歯科治療にレントゲン撮影が必須の訳 [News]
●歯科治療
当院での歯科治療の手順は以下です。
@歯垢、歯石除去と消毒
*通常超音波スケーラーを使用します。
Aレントゲン撮影
*全ての歯のレントゲンを撮影します。
B探子などを使い歯・歯肉の状態検査
*ポケット、歯肉、動揺、エナメル、露髄の観察を行います。
C抜歯、歯肉フラップ、修復
D消毒、洗浄、写真撮影
●レントゲン撮影その1
歯を支える骨(歯槽骨)の吸収、および歯茎が後退し歯根が露出していることが分かります。
このケースの歯肉の後退は肉眼で観察できる事項ですが、以下は異なります。
●レントゲン撮影その2
歯根部に感染(根尖部)が発見されました。
外観は歯茎も健在、動きもなく、エナメルの状態も至って綺麗ですが、レントゲンを撮影すると歯の根の部分における感染(黄色⇒)が疑われる所見が見られます。
ということで、歯の治療にはレントゲン撮影は不可欠で、予後、治療方針にとって重要な位置づけとなります。
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猫の皮膚感染症 抗生物質と漢方薬 [News]
●さくら Mix ♀ 10カ月
「2週間前から後頭部が一部脱毛し、あれよあれよという間に広がった」
主訴でした。
●初日
頭を保護するためにまずはカラー装着をお願いしました。
そして、周波数分析※の結果は細菌感染症でした、同じく周波数から選択した薬剤は、抗生物質と漢方薬でしたが、抗生物質はノイズを含むので選択から外しました。
※日本ドイツ振動医学協会 https://www.shindo.ne.jp/
●10日後
かさぶたが外れたので、湿潤状態を保つパットを傷の大きさに張り合わせました。
●16日後
傷が縮んだところで、漢方薬を直接塗布してもらいました。
●漢方薬と抗生物質
感染症であれば、通常は抗生物質を選択するところですが、私は基本的に使用しないように心がけています。安易に使用することによる耐性菌の発生。重篤な副作用では突然死、ステーブンジョンソン症候群、横紋筋融解症、中毒性表皮壊死症などの恐ろしい症状発現の心配があります。直ぐに現れないことがあるので、その後副作用が出現しても判別しにくくなります。
しかし、全く使用しないわけではなく、漢方薬に効果のない場合には、副作用の有無を周波数で確認後、安心してお渡しすることを徹底しています。
また、皆さんにご理解を得たいのは、漢方薬でも抗菌作用を有するものがあり、十分に効果を示すということです。漢方薬は西洋医学薬と比較してゆっくりと効果がでるという概念は間違いです。効き目のスピードは漢方薬の濃度差により異なります。
抗生物質も元々は自然のカビから作られた製品ですが、その製造工程で人工ノイズ(量産のため)が入ってしまい副作用の発現を招きます。
治療する側とされる側が共に安心できる環境でなければならないと切に思います。