広島県呉市「石崎動物病院」

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2010年10月11日(月)

炎症性ポリープ ”血便、侮るなかれ” [News]

●ダックスフンド ♀ ぺぺ 10歳
1年半前に便に血が混ざると来院されました。それから1年後、良便の後に必ず血が混ざると再度来院されました。頻度が高いので、この度は、詳細を調べる内視鏡検査を決心されました。

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●内視鏡所見
肛門から直ぐにポリープ病変が観察されました。さらに肛門から10cmの部位では、点状出血が見られ。盲腸の手前から肛門の間の計4か所で組織を採取し病理検査へ提出することにしました。

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●歯石除去
以前から希望されていた歯石除去をようやく実現することができました。

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しかし、残念ながら既に歯肉は後退し、歯の根が露わに出現してしまう状態になっていました。もう数年早く処置をされていれば・・・・残念です。

●病理検査
粘液分泌亢進を伴う、直腸と結腸の炎症性ポリープと慢性リンパ球、形質細胞、カタール性結腸炎でした。ダックスフンドは、直腸と結腸に炎症性ポリープを発生しやすい犬種と言われています。この病気はアメリカでの発生は少なく、これから研究、解明されるものです。

●治療と教訓
今後の治療は、外科手術もありますが、まずは食事療法をしっかりとするか、免疫抑制剤を使用するかは、飼い主さんと話し合いをして決めたいとおもいます。

血便が出る場合には、腫瘍、炎症性腸炎などの可能性があります。できるだけ早めに検査を受けることをお推すめします。”血便、侮るなかれ”


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10時36分


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