広島県呉市「石崎動物病院」

動物に優しく思いやりのある診療をモットーに

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2011年09月08日(木)

とったどー! [News]

●ランラン トイ・プードル 4歳
「桃の種を食べたがお腹を切らなければダメか?」とお電話がありました。

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お話を伺うと「掛かり付けの動物病院では、内視鏡が無いので胃を切開して取り出さなければならないと言われるが何とかならんか!?」との内容でした。その為、島根県から台風の最中、来院されることになりました。

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出た!桃の種!?

●超音波検査
触診で小腸、大腸を検査するも、桃の種らしきものは感じられません。次に超音波検査へ進み、胃の中を検査しました。すると桃らしき映像が見られ、胃の中に存在することの確信を深めました。確実に食べたことを再度確認して内視鏡検査へ進みました。

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●消化管内視鏡1
胃カメラでおなじみの消化管内視鏡を使用して、胃の中をのぞきました。すると胃の出口である幽門部に「種らき物」が居座っているのが分かりました。
胃カメラにバスケット状になった鉗子を挿入して、種をそのバスケット鉗子の中に何度かの角度調整をしながら誘い込み、しっかりと把持しながら牽引します。


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●消化管内視鏡2
桃の種を飲んだ以上、出すことができるのは道理ですが、種は縦と横で長さに違いがあります。鉗子で把持する時にはできるだけ縦に位置させなければなりません。ほど良い角度で把持できましたが、それでも、胃の出口である噴門部で苦労がありました。梅干しが胃を通過して外に出た瞬間、思わず「とつたどー!」と喜びの声が上がりました。
再度、カメラを挿入して胃壁の被害状況を確認します。所々に出血痕が確認されたので、胃粘膜を保護する薬を投与して終了しました。

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●不幸中の幸い
梅干しの種であれば既に小腸へ流れこんでいたと思いますが、桃の種は一回り大きいので小腸へ流こむことができず、今回の内視鏡での処置が可能でした。お腹を切ることなく、釣りあげれたことは幸いでした。

よって、翌日から普通に食事を開始することが可能になります。
遠方より来ていただいた甲斐がありました。
めでたし、めでたし。


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14時32分


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