広島県呉市「石崎動物病院」

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2014年10月09日(木)

猫の回腸、盲腸の切除 [News]

●ゆうた ♂ 日本猫Mix
昨年11月の血液検査で蛋白質の低下(Alb2.3)が見つかり精密検査をお勧めしました。そして、1月後半から不定期な嘔吐が始まり、食欲にムラが発現するようになりました。腹部をじっくりと触診すると腸管にやや硬いふくらみが見つかりました。ウイルス検査では、コロナウイルスが陽性で、コロナウイルスによる猫伝染性腹膜炎と仮診断しました。
其の後、インターフェロン療法を開始し、一旦は塊は消え嘔吐も症状も改善しましたが残念ながら再発。3か月悩んだ末に飼い主さんが重い腰を上げて、この度の開復手術に相成りました。

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●開腹手術
触診と下の超音波検査の結果通り、肥厚して硬くなった腸管が見つかりました。病変部は、盲腸を中心として回腸、直腸を含んでいました。

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●縫合
腸管を大きく切除した後に、回腸部と直腸部の口径サイズを調整して縫合しました。

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●切除部位
回腸には、免疫の主役組織のパイエル板が存在します。よって、出来るだけ回腸の切除を避けたかったのですが、病変の浸潤が広範囲に及び止む無く摘出しました。

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術後の経過は良好、予想通り腸管を広範囲に切除している影響で下痢が続いています。しかし、食欲は旺盛で、頻繁に続いていた嘔吐は全く無くなりました。神経質なので出来るだけ早くお返ししたいのですが、飼い主さんの希望で暫く続く下痢の管理の為に入院していただく事になりました。原因は、コロナウイルスによる腸の肉芽腫の増殖病変で、根本的治療は、免疫を増加させ、そしてウイルスを排除することにあります。暫く治療は続きますが、リラックスして頑張りましょう!

http://www.ishizaki-ah.jp/admin.php?ID=846

●病理検査
病理検査の報告は、予想通り伝染性腹膜炎による炎症である可能性が一番強いという返答でした。上記を目指して頑張りましょう!

09時22分


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