卵巣嚢腫の影響 [News]
●大きな乳首と陰部
「陰部から膿が出る」とのことで来院されました。そのほかに過剰に増殖した乳頭(通常の5倍)と陰部腫大が見られます。不妊手術に積極的ではない考えで現在までこられましたが、この度、子宮蓄膿症が発生し、陰部から多量の膿が出たことで手術に踏み切られました。
●巨大卵巣
超音波検査で確認済みでしたが、乳頭と陰部拡大を物語る、想像通りの大きな卵巣でした。これで、すっきりとした毎日が過ごせると思います。長い間ご苦労様でした。
●考察
発情が無いのに陰部が腫れる。妊娠もしてないのに乳汁がでる。などの症状は、卵巣に異常があることが考えられます。一度、超音波検査で卵巣、子宮の観察をされることをお勧めします。
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「小さなイボがこんなことに」の続き。 [News]
●アメリカンコッカースパニエル、11歳、♂、ジョイ
先ずはじめに、ショッキングな写真でスイマセン。
皆さんに注意を呼び掛けるつもりで、あえて載せました。
4年前から全身にイボができはじめ、この春から一部が巨大化したそうです。手術をお勧めしましが、なんとか手術をせずに治したかったそうで、出血がひどくいよいよ管理ができなくなって来院されました。
●足にも
足にも同じような病変が存在しました。頭よりさらに広範囲です。
●凍結療法
何といっても血液のついた毛で固まってしまった患部を綺麗にすることに時間を要しました。切除も検討しましたが、あまりに患部が汚れているので(蛆も住んでいた)先ずは、凍結で腫瘍を小さくし、周辺の皮膚も落ち着いた所で、切除手術をすることにしました。上手くいけば手術をしなくても済むと思います。
●足も同じく
周辺を綺麗にして、頭と同じく凍結処置をしました。凍結処置は、組織を−20度に凍らせて壊死させ、脱落させる方法です。
●別人
約2週間すると、この出来物が取れる予定です。暫くの間は、組織が壊死することで、再び汚くなりますが、少しの辛抱です。顔を触ると咬みつくのでまったく管理ができなかったようで、処置前は目がどこにあるのか分からない状態でした。毛刈り、洗浄を繰り返し、そして、炭酸ガスレーザーによる多数のイボ取りを行い、見違える様に可愛い顔になりました。
●足も綺麗に
足周辺も同じく、血液の付いた毛玉でとことん覆われていました。1時間もあればと思っていましたが、この全ての作業に4時間も費やすことになるとは・・・・処置後の麻酔の覚めは驚くほど速く、飼い主さんも再会時に大喜びで、当日の夜に元気に帰宅しました。これから2〜3回麻酔を行いながら、体全体を綺麗にし生まれ変わる予定です。続く・・・・。
●2週間後
2週間後の映像です。腫瘤の大きさは、1/4程になり、匂いはほとんど無くなりました。
●同じく
足も凍結した組織は脱落壊死して無くなりました。いつも頭と足からかなりの出血があったそうですが落ち着きました。暫く飼い主さんの都合がつかないので10月になってから処置を継続していきます。
続く・・・・。
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エルダ2のその後・・・。 [News]
●その後・・・・
9月14日の掲載記事の続きです。足にかかったワナを引きづりながら自力で帰宅、そして、指先を4本も失ったエルダちゃんのその後です。最初は、病院の入院環境に馴れなかったのですが、3週間も入院すると治療中もゴロゴロとリラックスできるようになりました。
●受傷、数日後
長時間挟まっていた遠位側は血行が断たれ組織が死んでしまいました。残された骨が痛々しく、残念ですが、この部分は後に除去する事になります。
●手術1回目(表)
傷が綺麗になった後の1回目の手術後の写真です。表の一部に皮膚の欠損部が見られます。
●手術2回目(表)
表の傷は綺麗に治りました。追加手術の必要はありません。
●手術1回目(裏)
こちら足裏です。表と同じく皮膚に足りない部分がかなりありますが、皮膚の再生を待ちたいと思います。
●手術2回目(裏)
足裏にパットを移植しました。この新たな(右側)のバットが生着すれば、生活には支障はなくなると思われます。帰宅出来る日も間近だと思います。
まずは、めでたし、めでたし!