広島県呉市「石崎動物病院」

動物に優しく思いやりのある診療をモットーに

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尿検査のおきて [News]

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●尿検査について
皮膚の膿瘍で検査をするとよく遭遇する状況ですが、膀胱炎でも白血球が菌を食べている所見を見かけることがあります。当然、ここで抗生物質を使用しますが、その前に無菌処置を施し、膀胱に直接針を刺して検査用の尿を採取します。

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そして、まずは、グラム染色と菌の形態から選択した古いタイプの抗生剤を投与して、約七日後の培養結果を待ちます。
気を付けなければいけないのは、闇雲に抗生剤を乱用することであり、使用するのであればルールに乗っ取って使用しなければなりません。患者さんにしてはいけないこは、不適切な使用による耐性菌の出現です。
ということで、めんどくさい検査を繰り返したり、直接膀胱に針を刺して尿を採取することをご理解くだされば幸いです。

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有難う・・・・しんチャン。 [News]

●しんちゃん 14歳 ダックス ♂

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ずいぶんとホームドクターで治療されていたそうですが、耳にできた大きな腫瘍から出血が止まらないと来院されました。卵大の腫瘍ができた耳もさることながら、検査を進めるとお腹に大きな腫瘍があることが分りました。耳の腫瘍からの出血が多く、そこからの失血を防ぎ、血液量が上がってきたところでお腹の腫瘍を切除することを勧めました。

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●手術準備
血液量は上がってきたのですが、最近、食欲が落ち、尿も漏らす、呼吸も荒い気がするとのことでした。飼い主さんは、手術を何時するべきか悩まれました。しかし、これから状況が悪くなれば今しかチャンスがないとの判断で、手術を踏み切られました。状態が悪いのは分っていました、大きな手術になるので、点滴は3本のルートから薬剤がそれぞれ投与され手術が始まりました。

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山の様に膨れ上がったお腹です。最近急に大きくなったと言われます。開ける前から、簡単ではないことが感じられます。

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●手術
さあ、大変な手術は承知でしたが、思った以上に大きな塊でした。長期間存在していたために色々な臓器と癒着が見られました。約3時間後、残りの大動脈と大静脈の癒着を剥がせば終了するところでしたが、どうしても壁の薄い大静脈が剥がすことができません。無理に剥がせば直ぐに死亡してしまいます。ここで、手術室から一度離れ、飼い主さんと相談をしました。手術を中止してお腹を閉じ痛みに耐えた後、数日間生きるのが良いのか、痛みのないままこのまま楽にしてあげるのが良いのか?

●安らかに・・・・。
数年も前から耳が悪く、お腹の腫瘍も気づかずに今日まできてしまったことは、今更悔いても仕方がありません、しんちゃんの今後を十分考慮して、飼い主さんは楽にすることを選択されました。食欲が落ち、呼吸が早いのは、大きくなりすぎた腫瘍の圧迫だったと思います。また、尿をもらすのも腫瘍に絡んだ尿管の影響が考えられます。お腹の腫瘍は、お腹の中に残っていた睾丸の腫瘍化でした。早期に、また癒着前に手術ができていれば、至極簡単なことだっただけに悔やまれます。今回は、飼い主さんのこれ以上辛い姿を見たくないという思いと本人の状況を考慮しての選択でした。「しんちゃん今まで有難う。」

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実習生感想文 [実習生感想文]

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●私の母校の同じ研究室から後輩が実習に来てくれました。

「この度は大変お世話になりました。
1日のみの見学だったのですが、たくさんのことを学べました。
朝礼の元気な挨拶で身が引き締められ、朝から続々と来られる患者さんたちにテキパキと対応される先生と看護師さんたちを見て感銘を受けました。最初は診察の様子を見ているだけで何もできなかったのですが、保定などの手伝
いをやらせてもらえて嬉しかったです。
一匹一匹じっくり診るために予約制にしているのが素晴らしいです。飼い主さん
と動物のことを、ほんとに第一に考えている病院だと思いました。
お忙しい中ほんとうにありがとうございました。」

北里大学 6年生 生理学教室  増田加奈子


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