広島県呉市「石崎動物病院」

動物に優しく思いやりのある診療をモットーに

RSS1.0


マムシに注意!

●柴犬 ♀ ナナ 13歳
鳴くこともなく、道端の草むらで何やら慌てている様子だったそうです。
その後、顔が徐々に腫れあがり、ご覧の状態になりました。

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

●咬み傷
左の下瞼に咬まれたと思われる特徴的な傷(2か所)がありました。

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

ほほ、首回りと浮腫が発生し、全体的に顔が大きくなっているのが分かります。
私の過去の経験(34年)では、重篤な症状にいたったケースは一度もありません。消炎剤を処置し、腫れは7日間もすれば引いてなくなります。人との大きな違いがあります。

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

●人の場合は(医師会ページ参照)
人間がマムシに咬まれた場合には、咬まれた部位が腫れて紫色になり、皮下出血、水泡形成、リンパ節の腫れも認めます。重症例では、筋壊死を起こし、吐気、頭痛、発熱、めまい、意識混濁、視力低下、痺れ、血圧低下、急性腎不全による乏尿、血尿を認めます。通常、受傷翌日まで症状は進展し、3日間程度で症状は改善していきますが、完全に局所の腫脹、こわばり、しびれなどが完治するまで1カ月ぐらいかかります。ただし、いったん重症化すると腎不全となり死に至ることもあります。

マムシに咬まれた場合、まず噛まれた傷口より心臓側を布などで軽く縛り安静にして下さい。これは毒が全身に回るのを遅らせるためです。あわてて走ったりすると毒が全身に回りやすくなります。次に、傷口から血を絞り出すようにして毒を体外に出します。水があれば血を絞り出しながら洗浄して下さい。口で毒を吸い出す方法は、口付近に傷があるときには禁忌です。

上記の処置を行っている間に救急車を呼ぶか、速やかに救急指定病院を受診して治療を受けて下さい。病院では受傷部位の切開、洗浄、点滴等を行います。重症例ではマムシ抗毒素を投与する場合もあります。重症となった症例は、ほとんどが受傷から数時間たってから病院を受診した場合です。噛まれた後すぐに顕著な症状がなくても、3〜4時間後に重篤な症状をおこしてくることがあるので、必ず早期に医療機関を受診して下さい。

  一記事表示

ウサギの骨折 [News]

●サンタ うさぎ 3歳 ♂
飼い主さん帰宅後、足の様子がおかしいことに気づき来院されました。
触診で骨折を認識、骨節部では皮膚を貫通して骨の先端位置が
僅かに飛び出しているのを指先で感じました。
続いて、レントゲンを撮影しました。

画像(330x241)・拡大画像(543x397)
画像(330x242)・拡大画像(495x364)

●3日後
食欲、元気正常。
足の腫れはありますが、歩行は通常通りでした。
7日後に抜糸です。

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

関連タグ :

  一記事表示

猫の釣り針による損傷 [News]

●チビ ♂ 約3か月 日本猫
猫好きで人の好い飼い主さんは、体にルアーがまとわりついている外猫を見つけ針を切断しました、しかし、針には返しがついているために自力では困難と判断し来院されました。だから「チビ」という名は応急的な名前でした。

●麻酔
既にルアーは、上記のとおり飼い主さんにより外されていました。
残った針先を取るために、無麻酔での処置を試みましたが、動きに伴う痛みが発生するため、麻酔の処置を決断しました。

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

針は、お腹と足と手に埋まっていました。

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

足と手は晴れ上がり、お腹の部分は化膿が始まっていました。

画像(330x247)・拡大画像(640x480)
画像(330x247)・拡大画像(640x480)

●除去した針先
皮膚を少し切開し、返しの部分まで押し出して取り出しました。
もう少し針を長めに残してもらえれば、仕事がしやすかったですが・・・慌てている飼い主さんにそこまでの余裕はありませんネ。

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

●まとわりついた曲者
上が背中に、下が足と手に影響していたルアーです。時に死に至る針および糸の放置は、釣りを趣味とする方には最低限度のマナーとして守っていただきたいものです。
個人的には、生き物の命をもてあそぶレジャー(釣り、ハンティングなど)を好みません、だから私はその手の遊びはしません。

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

鳥の足に釣り糸が絡みつくと、彼らは自力で取ることができず、それが原因で衰弱し死んでいきます。ウミガメの胃にビニール袋、鼻にストローで死亡する最近の話題も、人間のごみの放棄が原因です。

山を見れば、猪、猿、熊などを悪者に仕立て害獣扱いしますが、実は、我々が自然を破壊し、餌が無くなったためにやむなく里に下りてくるわけであって、頂点の征服者と勘違いしている人間が全て悪いのです。
人間も自然の一部であることを理解、認識し、全ての物と周波数でかかわりあって共鳴しながら地球(宇宙)が成り立っていることを謙虚にうけとめ、全てに感謝しながら自らの行動に責任を持たねばなりません。

  一記事表示

過去の記事へ

ページのトップへ

症例検索キーワード

  • お問い合わせ
  • スタッフ募集
  • 石崎動物病院の日々

検索

最近の記事

リンク集

powered by a-blog

[Login]