広島県呉市「石崎動物病院」

動物に優しく思いやりのある診療をモットーに

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猫のノミアレルギー [News]

●みけ子 18歳 ♀ 三毛猫
アレルギー減感作療法中の出来事でした。
「食事を変更し、さらに減感作をしている最中なのに痒がりだした!」と少し不満そうな顔で来院されました。

減感作療法とは?
ある種の抗原に対して過剰反応(タンパク質だけではなく、実は多くの物質に反応する)してしまう体を正常に復する体質改善療法のこと。

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●典型病変
まずは、飼い主さんに「これは典型的なノミアレルギー症状ですよ!」と伝えて落ち着いていただき、ノミ取り櫛で頭部から尾部にかけて櫛を通しました、予想通り生きの良いノミが引っ掛かりました。
飼い主さんは「あら、ほんとノミがいますね!?」とさっそく笑顔。

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典型的な腰背部脱毛

●ノミ駆除薬に対する私の考え
次に、ノミを駆除する薬剤を投与するわけですが、投与前に必ずすることは、その薬剤が動物ののエネルギーを抑制しないかをチェックします。

多くの方は、ノミ取り薬を安易につけていますが、ノミがバタバタ死んで落ちるような化学物質を直接皮膚につけてよいnのでしょうか?人間用の虫よけスブレーも同じです。

メーカーの説明は、甲殻類(かたい殻をもつもの)にしか毒性はないと言いますが、私は断じて信用していません。
よって、予防的に使用することはできるだけ避けてもらいます。事前にエネルギーを引っ張らないノミ取り薬を選択することが大切です。
その後、みけ子は直ぐに痒みが治まりました。☺

分かりやすい別の例として、
「金魚が死んでしまうような水(水道水)を飲みますか?」が分かりやすいでしょうか?分かりにくいかな〜?「えー、水道水って安全なんでしょ!」と声が聞こえてきそうです。

今一度、化学物質に囲まれた現代社会を見つめなおしてください。

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犬の眼球摘出 [News]

●緊急事態 パピオン ♀ 6歳
突然の電話で「犬同士が喧嘩し、眼が飛び出したので見て欲しい」
と連絡が入りました。
過去の経験では、早い処置を施せば飛び出した目を救命することはできます。
急ぎ来院いただきました。

しかし・・・私の想像していた状態とは違いました。
残念ながら、その眼は皮一枚でつながっているほどの様子で、視神経が切断され一部の筋肉だけで眼瞼からぶら下がっている悲惨な状態でした。(衝撃的な故、明瞭な写真は載せていません)

急ぎ、麻酔をかけ処置を行いました。

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●処置
翌日の状態です。
穏やかに何事もなかった顔つきで安心です。
手術は、眼瞼部分(アイリッド)を残し「目をつぶっている状態」でしあげました。
頭のてっぺんは咬まれた際に穴が開いていたので、排液用ドレインチューブを装着しています。

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●今後
摘出した眼球部の組織が今後萎縮/陥没する可能性がありますが、その際には再度美容形成術が必要になるかもしれません。
喧嘩した相手は、普段は仲の良いハスキー犬で、頭をすっぽり咬まれた際に犬歯(牙)が目に入ってしまったようです。
兎にも角にも、今後は残った眼を大切に大切にしてほしいものです。

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犬の歯肉増殖 [News]

●紀州犬 18歳 ♂ 龍
6歳ごろから、歯肉炎から歯肉増殖(過形成)が始まりました。
今回で4度目の手術になります。
非協力的(凶暴)で口の中を見せてもらえず、自ら口を開けた際にちらっと見ることでしか観察できませんでした。
高齢(18歳)であることも考慮して手術を延期してきましたが、食事がしにくい「何とかしてくれ!」とリクエストいただきました。

術前の血液検査と麻酔薬の選択を行い、慎重に事を進めました。

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●歯石
歯石は中程度の付着です。
なにより歯肉増殖が著しく、歯を乗り越える勢いです。

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●特に著しい増殖
特に下顎の前臼歯部分の歯肉の増殖が著しく、歯を外側に圧迫するため、食事が食べにくく、時に出血がみられました。
残念ながらこの歯肉増殖処置は、現在のところ増殖部分の切除を繰り返すしかありません。

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●最後の処置???
これで4度目の処置になりましたが、年齢は既に18歳です。
年齢と現在の情報を鑑みて広範囲の歯肉切除と抜歯を行いました。

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残ったのは左右の犬歯とわずかな門歯(前歯)になりました。

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●予後
多くの歯の抜歯と侵襲的な歯肉切除を行いましたが、
3日後には、飼い主さんから嬉しいご報告をいただきました!
「すごく調子が良いよ〜」と。
食欲も旺盛、口も全く気にする様子無し、
もっと早くしてあげれば良かったね!


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